このレビューはネタバレを含みます
蕪木はどんな事件の容疑者で、その真実は何なのか。それが話を追う毎に解明されていくスタイル。
無実の彼が無罪を掴むために脱獄し一般人として生活しながら唯一の目撃者へ辿り着く、しかし彼女は認知症の為に自分の記憶ですらも疑っていた。
必死に足掻くも警察に捕まり、無罪判決を諦めるも、脱獄中に助けてきた人達の声や署名活動により無罪放免となるまでのストーリー。
私もどうやっても有罪に見える中でどう覆していくのか気になったが、模倣犯とされた男が真犯人であったところも大きかったか。
裁判長が最後法廷で、無実にも関わらず死刑という判決を言い渡してしまったこと、どれだけ恐怖だったか、申し訳なかった、と頭を下げて謝罪する姿に言いようのない感情が込み上げて涙しそうだった。
こうして無実にも関わらず理不尽にも有罪判決を言い渡されてしまった受刑者が過去にいるのだろうかと心が痛くなった。