horahuki

Crazy Desires of a Murderer(英題)のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.5
全員容疑者!

偏屈で病気持ちな金持ち男爵の家。「余所者は入れるな!」と言う激オコ男爵を無視して娘が中国旅行で知り合った胡散臭い若者たちを家に入れちゃう…😓そしたら映画のSEXシーンモノマネとかいうコア過ぎる遊びをおっ始め、更には一人が目ん玉くり抜かれて殺される→犯人は誰?って感じのジャーロ。

どう考えても激オコ男爵が犯人じゃん!ってなっちゃうのだけど、なんと男爵はプロローグでナイフ持った謎の男に既に襲われ済み。死んだのかな…と思ったら本編始まるや否やピンピンした状態で登場してくるという、“?”が止まらない展開。どうやら、謎のナイフ男は男爵の頭のイカレた息子で地下室に軟禁してるのがヒョコッと出てきただけだったというのがプロローグのオチ。

そんな感じで若者たちだけじゃなく屋敷側も相当胡散臭くて、地下室軟禁のイケメン息子が障がい持ちなのを利用して誘惑してヤッてるメイド叔母さんとか、そのメイドおばさんとヤッてる執事おじさんとか、やたらと関与してくる医者とか、全員容疑者状態。

イケメン息子もナイフ持って徘徊だけでなく、動物解体して剥製作りまくってる(プロ級の腕前)ヤバイやつ。しかも幼い頃に亡くなったママの眼球を、祭壇みたいなとこにずっと保管してる…😱ある意味『ドントブリーズ』なヤバさの逆転!🤣

ジャーロとしてはスタンダードな演出なのだけど、『ファイブバンボーレ』のような古典的なミステリーでしっかり刑事役が事件解決(ジャーロは素人探偵が多い)をするという77年というブーム後期故の原点回帰的な発想があるように感じた。

それでもシークエンス中に“手”だけで同一性を繋ぎ止め続け、規則正しい足音、地下に残される大きな影とか面白いところも結構あったし、照明とか結構しっかり示唆的で良かったし、フルチみたいに眼球を狙ってしっかりナイフで抉るシーンがあるので殺害シーンもなかなかグロい!あとオバさんメイドの誘惑シーンが何か無駄にエロかった!🤣

剥製とか母親起点のトラウマとかジャーロあるあるも多かったけど、モチーフをなぞることしかしていないのでそれほど…って感じだった😅
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