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バベルの本
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『バベルの本』に投稿された感想・評価

桃龍
3.0
YouTubeで発見したので鑑賞。
天までとどく塔を作ろうとした罰として、神は人類の言葉を分断したという話は関係あるのかな。
5.0
ホルヘ・ルイス・ボルヘス。アンゼンチン出身の
偉大なる作家。20世紀文学最大の貢献者の1人であり、その影響ははかりしれない。ボルヘスにノーベル文学賞が与えられなかったのは、選考委員の無能と恥の証とまでいう文学者もいたほどである。

そのボルヘスの父は5,000冊にも及ぶ蔵書を持ち、その中で育ったボルヘスも紙魚も恐れを成すほどの読者家であったという。

まさに博覧強記、碩学のボルヘスの代表作に、「バベルの図書館」というのがある。六角形に閉ざされた空間の中にある図書館の蔵書である本はこの世の全てを表しているという。

この短編アニメーションは、そのボルヘスの「バベルの図書館」からインスパイアされたものであろう。オープニングで描かれる六角形の部屋や、不思議な本など、とても楽しく素晴らしい、ボルヘスへのオマージュになっている。ここに出てくる、「本」の持ち主は、あるいはボルヘスその人なのではないかと思わせる。

上記のような蘊蓄は邪魔なだけかもしれない。数分間の不思議な体験を味わうには、ただ観ればよいだけなのだから。
【親父の本棚】

うちの親父は相当な読書家だ。
若い頃に片目の視力をほぼ失ったにもかかわらず、昔から常に何かしらの本を読んでいる。
どうしてその「読書癖」が僕に遺伝も影響もしなかったのか・・・不思議だ。

そんな親父の本棚には大量の本が並んでいる。
先日実家に帰ったときは相当減っていたからきっと処分したものもあるんだと思うけど、中には今では手に入らないような貴重なものも混じっていたんじゃないかな・・と内心ヒヤヒヤ。

子供の頃はよく親父の部屋で遊んでいたんだけど、唯一近寄れなかったのがその「親父の本棚」だったんですね。
うちの親父って結構「いい趣味」していて、小説から専門書から思想・哲学関係から、若干拗れた詩集まで、ストラークゾーンで言ったらイチローでも打てないくらいに広かった。
で、そんな中にたまに「表紙が怖い本」や「おっかないタイトルの本」も紛れているんですよ。

特に怖かったのがフレデリック・フォーサイスっていう人の小説(タイトルは忘れた・・)なんだけど、モノクロの外人の怖いおっさんがこっちを睨んでいるような表紙で、それが妙に怖くて触れるのも怖いくらいだった。
あとアンブローズ・ピアスの「悪魔の辞典」。
これは薄茶けた表紙の真ん中に悪魔が一体描かれているだけのシンプルなものなんだけど、それが逆に「魔術書」みたいな禍々しさを醸し出していて、自分がちっちゃい頃は本当に近づくのも怖かった。

・・・でも不思議なもんで、あれだけ怖いと思っていた数々の「親父の本棚」も、自分が成長するにつれ怖さも薄れていき、遂には興味を持ち始めて自ら手にとったものもいくつかあった。

それこそ「悪魔の辞典」もそうだし「ゲバラ日記」なんかも読んでみた。
きっと親父と同じ感覚になったわけではないんだろうし、自分には理解できないものもたくさんあったけど、なんだか親父と「何か」を共有できたような不思議な気持ちになった。


この物語は、幼い兄弟が偶然落し物の本を開いてしまったことから始まる「小さな冒険」を描いた短編の物語。
内容自体はファンタジックでもありながら、どこか「怖い」と感覚的に感じる場面もある。
実際、弟君が「兄ちゃん怖いよぅ!」と叫ぶシーンもあるし。

それは「まだ見たことのない大きな世界」を覗き見してしまったような感覚なのかもしれない。
あの本をベンチに忘れていった大人は表情も意図もよくわからない不気味な人物として描かれていたし、
それこそがあの幼い兄弟から見た「大人」の印象なのかな・・・。

その大人が「良い人」か「悪い人」かということではなく、子供から見たら「背も大きいし、力も強いし、学校にも行って色んなこと知ってるし、お金も持ってるし」と、全てが子供の想像では追いつかない「大きな人=大人」なんですね。
これは親や親戚には感じないんですが、見ず知らずの大人と対峙した時にきっと子供は漠然と「怖い」と感じるんだと思います。
だから、知らない大人が読むような「難しい本」なんて、まさに「怖い大人の象徴」なのかもしれませんね。

でも、そこを避けて通るのではなく、「怖さ半分、興味半分」というところから大人への小さな一歩が始まるんだとも思います。

怖いけど・・・いや、怖いからこそ覗いてみたい。

そんな子供の頃の「小さな冒険」のような不思議なお話でした。

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