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『暴力をめぐる対話』に投稿された感想・評価

ワンコ

ワンコの感想・評価

4.5
【暴力のエスカレーション】

リアルなスマホやビデオ映像に加え、参加者の発言もアカデミックなものから感情的なものまであって思考が要求されるが、もう一つ見どころはマクロン大統領とプーチンの会談の場面だ。

とんでもないジョークを見せられている気になる。
えっ!?あんた何言っとるん!?みたいな衝撃だ。

当時「黄色いベスト運動」の報道を見てにいて、言い方は気を付けなくてはならないと思うが、フランスらしいなと思っていた。
ふざけて言っているのではなく、至って真面目な感想としてだ。

映画のエンドロールの後に、日本公開に向けた監督のメッセージが流されて、彼が話す通り、フランスは、特に、フランス革命の後は、数々の闘争を繰り広げた歴史があり、現在の人権も含めた様々な権利は、こうした闘争やデモによって獲得されたものも沢山あるのだ。

フランス革命の後の、フランスの歴史の変遷は目まぐるしい。

国王やマリー・アントワネットを断頭台に送ったフランス革命。
共和政に移行するも、ナポレオン・ボナパルトの登場で帝政となり、その後、ナポレオン1世の失脚で、王政に戻り、7月王政を経て、2月革命による第二共和政、ルイ・ナポレオンが皇帝になった第二帝政、ナポレオン3世の失脚と亡命をきっかけにした第三共和政。そして、ここにはパリ・コミューンや、最近映画にもなったドレフュス事件(「オフィサー・アンド・スパイ」)も含まれる。
その後、第二次世界大戦では、フランスはナチス・ドイツに占領され、レジスタンスをナチスに密告したとして、戦後、フランス国民の間で対立が極度に高まったこともあった。

フランス人は、フランス革命以来の二百数十年間、闘争やデモを繰り広げ、映画でもコメントがある人権宣言なども獲得してきたのだ。

だが、戦後、第五共和政の大統領となったド・ゴールは、フランス国民の分断の融和に努め、かつての植民地が次々と独立していく中で、対外的にも、過度にドイツに賠償を求めることは控え、対共産主義という大命題はあったものの、西側ヨーロッパの融和を主導する立場をとっていく。

その延長線上にあるのが、関税同盟であり、EUであり、統一通貨のユーロなのだ。

ド・ゴール以降も、フランスは大政治家を輩出してきた。近代美術館の名称にもなっているポンピドゥー、ジスカール・デスタン、ミッテランなどだ。

ただ、ソ連のアフガン侵攻や、湾岸戦争、レバノン内戦、イスラム原理主義者が主導するテロ活動の活発化、911テロ、アフガニスタン戦争、イラク戦争、シリア内戦、アルカイダやISとの闘いなど、中東地域の不安定化に伴うヨーロッパへの移民の流入や、貧困に喘ぐアフリカの旧植民地からの移民の流入で、もとからのフランス国民の生活が圧迫されたほか、国民の間の格差が拡大したことで、生活苦に喘ぐ人々が不満を募らせていったのだ。
そして、マクロン大統領の登場で、富裕層が税率の軽減措置なので優遇されている状況を目の当たりにして、その不満が爆発することになった。

こうしたことが背景にあったからこそ、国家権力は、デモ参加者が暴力に奔る状況を何としても阻止したいと考えたのだろうと思うし、フランス国内でもテロは度々起こっており、これが警察権力の過剰な暴力に繋がったことは確かなように思う。

しかし、警察権力による暴力が単に容認されるべきではないことは、日本も同様だ。

議論の参加者の中には、警察は多様性に仕えるべきではないのかという意見もあったが、それではあまりにも曖昧すぎて、僕は、国民に仕えているのだと常に意識することが重要に思える。
それは、政治家が国民に奉仕するべきとの考え方と同じだ。

しかし、政治哲学者のハンナ・アーレントが「暴力について」で述べているように、デモ参加者の中に、デモに乗じて犯罪行為を行う輩はいて、これはアメリカの#BlackLivesMatterデモでも同様だったが、スーパーで略奪行為を厭わない連中がいたことでも分かるように、デモは常に不安定な集合体だと思える。
ハンナ・アーレントは、こうした犯罪と警察権力による暴力のエスカレーションを想定していたように思うが、ある意味、「黄色いベスト運動」の悲劇は、本当に言い方は悪いが、必然だったようにも思える。

コロナとウクライナ戦争で、マクロン大統領は、この「黄色いベスト運動」について、実は一息ついているように感じる。

僕は決してマクロン大統領が嫌いではない。
歴史学者のジャック・アタリとも交流を深め、どんな状況にあっても、ロシアのプーチンとホットラインを維持し、ジャック・アタリの言葉を借りれば、「ロシアはヨーロッパの一部なのだ」と、プーチンに理解させるように奔走しているように思える。つまり、ロシアは、西側の価値観と何ら対立する対象ではないのだということだ。
これは、戦後ヨーロッパでドイツを阻害せず、ちっぽけな関税同盟から始めて、EUにまで拡大させ、2度とヨーロッパを戦場とはさせないと云う現代ヨーロッパの強い精神なのだと思う。

しかし、高尚な精神に対して、現実が突きつける困難は決して小さいものではない。

この作品が突きつける警察の暴力は直接的な暴力だが、議論の参加者の一人が言っていた通り、搾取や、それによって起こる貧困も実は暴力だ。
国際政治学を勉強していると、戦争など直接的暴力に対して、国際的に起こる搾取や貧困は、構造的暴力と位置付けられていることを学ぶ。

構造的と言っているのは、この問題の種が何なのか明らかにして、これを解決しないと、本当の問題は解決できないという考え方の表れでもある。

アメリカの#BLMムーブメントのきっかけになった警察の暴力とジョージ・フロイドさんの死もそうだが、スマホの撮影はリアルな現実を映し出す。
だが、スーパーに押し入った暴徒も録画されていたのも事実だ。

だからというわけではないが、絵空事のように思われようと、価値観の異なる人間が、理性の下、議論を重ね、解決策を見出すことが一層重要だと強く思う。

その点で、僕は、この事態への対応について、マクロン大統領を評価は出来ないと思っている。

昨日の安倍晋三元首相の国葬に反対する人々の列に、国葬に賛成とするイカついいかにも右翼団体の構成員のような男が、暴力的な仕草で恫喝して身体を押し付ける場面をニュース映像を見た。手を出さなければ、身体を押し付けるのは暴力行為には当たらないとの独自の解釈なのだろう。浅はかな知恵を使っているようで、警棒を振り回す、この作品のフランスの警官と何ら変わるところはない。

こういうバカは、親もバカなんだと思うが、小学校からやり直した方が良い気がする。

イタリアでもそうだが右派が政権を取ったり、政権に迫っている状況は、生活苦に喘ぐ人々の声を吸い上げ、改善させるという(具体的とは言えないものの)政策に支えられたものだ。
こうしたタイプのマニフェストは、本来は左派や左翼とカテゴリーされる政治グループのものだったが、ある意味、逆転現象が起こっているのだ。
つまり、政治は国民の声に支えられないと、良い意味でも悪い意味でも、立ち行かないということだ。

ここが日本のウヨ公政治家と、これを良しとし支えている日本国民の決定的な違いだ。
安倍晋三は亡くなってしまったが、国葬を強く後押ししたとされる麻生太郎は国民生活のことを真剣に考えているだろうか、同様に国葬を岸田首相に強く要求した下村博文は旧統一教会と強い絆で結ばれた政治家だ。自助・共助・公助がバカの一つ覚えとなっている菅義偉は、この主張の通り、勝手にやっておくんなせえと、国民の側などに決して立っていない。

この作品を観る日本人は少ないと思うが、いろいろ派生することも含めて考えさせられるドキュメンタリーだった。
sashaice

sashaiceの感想・評価

4.2
不安定で暴力的なフランス近代史を見る。フランスにおける警察官の暴力の正当化に関する市民の考察作品。黄色いベスト運動の警察の対応に対するプーチンの口出しが一番滑稽だった。"我々はここまでやらない" w ドキュメンタリーとしてあまり話に深堀や広がりはなかったけど映像は終始刺激的なものだった。顔に穴が空いたり、手がもげたり。。容赦ない警察の暴力と警察を貶めようとする悪意。民主主義レベル格下げの話とか、それでも全体主義で独裁的なロシアとは全然やり方が違うんだ、比較はできないの部分の話とか面白かった。
現フランス大統領エマニュエル・マクロン氏の政権に異を唱える市民活動”黄色いベスト運動”が激化していく中で、制圧しようとする警察との衝突において、警察官による暴力行為を収めた多くのSNS投稿に対して、その暴力に正当性があるかどうかを問うため、様々な立場の人で対話を行うというドキュメンタリー映画です。

昨日観たNetflixの「アテナ」に今作(暴力をめぐる対話)に使われている動画のようなシーンがあって、市民と警察の現在のフランスの図式を引用していると思い、今日はこの作品を取り上げます。

最も明快だったのが、スマートフォンの普及によって、警察官による暴力行為が可視化されたということでした。

今作の映像の大半は市民によるSNSに投稿された動画で構成されており、これまでなら新聞やTVニュースなどで忖度された内容になっていて、ねじ曲げられた事実だとしても、それを実証する手段がなかったのですが、個人での動画撮影、投稿がダイレクトにできることで、それまでもあったかもしれない、警察官による暴力行為が名実のものとなり、このような動画を検証していくことが、暴力の意味を説く鍵になると思いました。

ただ、映画では被害を受けた市民や中立的な評論家などの声は多いのですが、警察関係者の声が少なく、回答が明瞭でないのが、バランスが悪いところではありました。

この意味はラストで明かされるのですが、出演依頼した警察高官など、責任のある立場の人たちの多くは出演を辞退しているということでした。

映像自体は、警察側の暴力描写だけではないのですが、見て取れるのが数の原理になっていて、警察官の数が多い場合にだけ、市民に対して攻撃をしている印象で、市民側が多い場所では、警官側が追われる場面も見受けられました。

人間心理としては、そういうものかと変に納得するところはありますが、映像には陰惨な被害の瞬間や威圧的な態度や暴力が圧倒的に多く、弁解の余地はありません。

映画の後半にある暴力の真意や、政府や権威との関係性、そして、Netflix「アテナ」のラストにつながる警察という権威の傘を悪用する人間の問題まで及ぶのは見所も多かったです。

フランスにおける暴動は過去のフランス革命の成功体験からきているようですが、日本では全共闘運動などが盛んな時代に、そこまでしても政治を動かせない無力さを感じた差を感じる部分はありますが、その無軌道さが民主主義の乱用を生んでいるのは、フランスだけの話ではなく、日本にも充分当てはまる問題。

遠い国の問題を眺めているだけではなく、自国の立場に置き換えて、読み解いていくには大変重要な作品であると思いました。

映画の中にはマクロン大統領とロシアのプーチン大統領の会談など、興味深いシーンもあって、決して堅苦しいだけの作品ではないので、多くの方に観て欲しい作品です。

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