ろ

オリエント急行殺人事件のろのレビュー・感想・評価

オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)
3.9

白く光る雪に、黒々と輝くオリエント急行がそびえ立つ。

巨匠シドニールメット監督がアガサクリスティーの名作を映画化。

イギリスドラマでポワロシリーズをずっと見ていて、今作は「ナイル殺人事件」と同じぐらい好きな作品。
ポワロが唯一犯人を見逃した作品として有名ですよね。

今作はキャストが豪華。
「サイコ」でモーテルの青年を演じたアンソニーパーキンス。
007初代ボンドのショーンコネリー。
そしてそして、大女優イングリッドバーグマン。
そうそうたるメンバーが、この重厚な列車をより華やかに彩ります。

その中でもやはりバーグマンの演技は際立っている。
スウェーデンなまりのたどたどしい英語を話す、神経質で気弱な宣教師役にぴったり。アカデミー助演女優賞を獲得したのも頷ける。あの演技は絶品です。


雪で立ち往生したオリエント急行。
密室の列車内。
裕福なアメリカ人ラチェットが遺体で発見される。
遺体には大小さまざま12の刺し傷が。
果たして犯人は・・・?

この物語には数年前の誘拐事件が大きく関係しています。
その事件では、誘拐された女の子や、犯人と疑われたメイドなど5人が命を落としているんです。そこが今作のキーになるところ。
ポワロは乗客とその事件との関連を推理。
そして、このオリエント急行殺人事件は予想外のラストへ・・・。


シドニールメット監督といえば「十二人の怒れる男」。
今作でも陪審員制を意識しています。
ポイントは12という数字。

みなさんもポワロと共に、ミステリーの旅に出掛けませんか?
ろ