“とにかく、私たちは生き残る。”

自身もゲイであるビリー・ポーターが初監督を務めた新時代の学園ラブコメ。トランスジェンダーの女子に恋をした内気な青年は、トランスである彼女自身よりも、彼女と付き合う自分がどう見られるかに悩む。

オーディションにより集められた新人達の等身大な演技（主役ケルサは実際にトランス）と、現代で耳にしない日はないフェミニズムやセクシャリティをありのままに表したセリフの数々。これは映画館というよりは配信でたくさんの人が見るべき作品でAmazonオリジナルなのはナイス。最早セクシャルマイノリティーを容認することに“意識高い”というステータスがつき始めているアメリカにて、そこまでを風刺してありのままを表現しようとするストーリーには、日本って3世紀くらい遅れてるのかと思うよね。モデルでもあるビリー・ポーターが監督なだけあって、登場人物の衣装がずっとパリコレ。深そうなテーマなのに爽やかなのでサクッとどうぞ。

アメリカでは結構盛り上がってるのに、日本での認知の低さよ…（笑）

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トランスジェンダーである女子高生のケルサと同級生カールの恋物語＿＿✍️

アマプラオリジナルはほとんど観たことないのですが、結構いいですね🥰🌷🌷

主人公の女の子のファッションもあって、めちゃくちゃポップな映画👗🌈💞

彼女がトランスだからお前もゲイなの？ってなんでそうなるのかはわからないなぁ🥺💦💦
カールはケルサ自身に惚れたのに……

ラストは少し意外だったのですが、全てがポジティブで2人の恋愛がすごく可愛かったです☺️🧡💛

• #reeのLGBTQ+作品

米国の北東部にあるペンシルバニア州。州の南西部に位置する都市、ピッツバーグ。
リバーポイント高校。
ケルサは17才でトランス女性。
カールはレディットで恋愛相談に乗るような面倒見のいいタイプ。
2人は美術の時間にペアになり、互いの姿を描くことに。
実は2人とも意識し合う仲で、人物画を切っ掛けに距離を縮めてゆく。

監督は、ビリー・ポーター。
脚本は、シメナ・ガルシア・レクオナ。
2022年にAmazonプライム・ビデオで公開された、ロマンティック・コメディ映画です。

【主な登場人物】👫
［カリッド・ズアビ(カール)］🎨🖌️
主人公。17才の男子高生。
くせっ毛。アラブ系。
優しい性格。「いい人」と言われるのが苦手。
協調性第一の羊タイプ。
面倒見がよくて大人しい。控えめで、さりげない気遣い。
オタク寄り。恋愛に対しても奥手。

［アーウィン］
カールの弟。
美男子。やんちゃリーゼント。
恋愛慣れしている。ハーレムキング。

［エム］背が高くて髪が長い。ケルサの親友。
［オーティス］アフロ。カールの親友。
［キッド］美術講師。(ミュージカル女優)
［クリス］青髪。鼻ピアス。ケルサの親友。
［ケルサ］主人公。トランス女性。👙
［ササン］カールの父。ジョーク好き。
［セルダ］カールの母。
［セレーネ］ケルサの母親。協力的だが過保護。
［チャス］白帽子。金ネックレス。
［マイク］クリスの彼。ロン毛帽子の美男子。
［ミランダ・ボーン］エムの母親。

【感想】🏙️🏫👩‍❤️‍💋‍👨
監督は、50代。俳優、パフォーマー、ミュージシャン。主戦場は、舞台の人。
2013年にトニ―賞のミュージカル主演男優賞を受賞しているブロードウェイのスター。

今回は裏方として存在を消している。20代の子供たちが表現したいものを手伝って、責任取っている感じ。
空気読んで合わせる達人。

📱〈序盤〉
ケルサでスタートするけど、メインはカール視点なので混乱する。
感情移入度を下げている最大の要因な気がする。

カールは進学先に迷っている。クリエイティブな仕事がしたいが、命がけで打ち込むほどではない。

ケルサのYouTubeチャンネル。
トランスを告白する時期の相談から。
ケルサが心情を語る場面。
恋愛の進展にそって、更新される動画の内容が変化する。
画面の向こうにだけ存在している女性のような不思議な感覚が得られる。

ケルサの親友であるエルもカールが好きなことが分かる。
恋愛もの定番の三角関係。男1人を女2人で取り合う構図。日本のドラマだと逆しかないので、新鮮ではある。
ラブレターの配達を頼まれて逆に距離が縮まる。

自分の性別に違和感がある人であれば、共感性が高いのかも。
……違うか。男性で、同性に恋して、つきあった経験や、憧れがあれば楽しめるのか。
親友を内心では恋人目線で見ているとか。
トランス抜きでも、ケルサが女性らしいので、学生の恋愛ものとして普通に楽しめる。
面白いかどうかは別として。

トランス女性を「親に紹介しにくい」は切実な気がする。

［Z世代］🖥️
1990年代中盤から2010代序盤までに生まれた世代。
生れながらにデジタルネイティブ。つまり、ネットに接続された環境に生まれて育った最初の世代を指す。
名前の理由は、Y世代の後の世代であるため。

インスタでの会話や、レディットでの恋愛相談など。
授業中に教科書を朗読している最中にメッセージが飛び交って、しどろもどろになるの、現代のながら対応。
古典が受け継がれていて、小父さんが見ても楽しい。

📱〈中盤〉
カールがケルサに告白。
親友と彼氏を取り合うとどうなるかが分かる。
エレベーターで2人切りに。なぜか証明がムーディー。この辺、舞台演出。

😐監督、脚本、ケルサが初心者なので、生暖かい目で見守る必要がある。子供がキャッキャッしているだけの映画なので、着眼点がずれている気がするけど。一応。

トンネル息止め。　Jessie J ft. Billy Porter - I Want Love♪

デート。
植物園で進化や名前やトランスや将来の話し。
とてつもなく普通の交際なので逆に貴重かも。昭和の流行小説のようにさらっといける。
(眠い🥱)

ケルサの親友であるクリスに「自己満足のために彼女と付き合っているのなら許さない」と脅迫されるカール。
(気持ちいい😳)

📱〈終盤〉
ケルサの動画がバズって男女平等運動に発展。
一旦別れるお約束の展開。物語は佳境を迎えて、重くシリアスに。

作家の自己嫌悪。
協調性が高い人間がもたらす弊害。「周りに嫌われたくない」を最優先にする人間の深層心理にあるものについての指摘。
(自虐的。愛情がある良さが抜け落ちている😣)

親が子を疑う気持ちと、理解の無さがズドンと来る。
価値観が作られた時代が違うから、互いを理解するのは難しいし。すれ違う。

［TERF(ターフ)］🚻
Trans- Exclusionary Radical Feministの略称。
トランス女性を一般の女性と同等に扱うこと に否定的なフェミニストを指す。
※脚本家が、男性から女性にトランスしている。実体験に基づいた物語。
ちなみに、トランスしていない。留まっている状態をシス。シスジェンダーと呼ぶ。

終盤は衝突が多くて刺激的。親同士の喧嘩の熱量と裏腹に冷めてゆく子供の心情。

親子が腹を割っての会話。
すっきりしない。子供が欲しい言葉を親からもらうだけのような印象。
作家の若さが出ているのは仕方なし。

恋人同士の仲直り。
テキストはすごくいい。ただ、映画全体通して、ケルサの心情を芝居で表現できていない気がして、ノレなかった。
カタルシスを得るには、役者の理解力と表現力が要求される事実を知った。

【まとめ】🌳🪴🦜 🪨🐧
オーディエンスの評価はそれなり。プロの評価が高かったので安心して選びましたが、上映時間より長く感じました。
(趣味が合うかどうかなんて、実際に目を通さないと分かりませんね)
個人的には、刺さるものが無く、シスの高校生が恋愛する話しとあまり変わらなかったです。
(トランスに対して差別意識がまったくない影響かも)
日本人の評価も高いですし、ワチャワチャして元気な映画なので、アメリカの学園ものが好きな人だったら楽しめると思います。

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