DV夫に不倫がバレた！逃げろ！という映画

男尊女卑が嫌なら女はもう逃げるしか道がないというトルコのお国柄も比喩した話。主人公アイシェが中々タフなのが面白い。不倫バレから人間狩りになっていくのと、終盤は何を展開するのかが読めず面白かった。

どう終わるんだこれ…と思ったがちょっとオチが唐突で弱かったか。
全編に散りばめられてるトルコの女性蔑視やアイシェ役のキレ演技は良かったし、広大な自然や夜の風景も良かった。何だかんだ楽しめた！

浮気現場に踏み込まれた主人公が夫から逃げる！そして途中で武器を手にした途端反撃に転じる！

これはもうトルコというお国ならではの事情ですからまがりなりにも男女同権を謳っている日本では完全に理解することはできないのでしょうが、大統領自らが「男女に平等はない」と宣言してしまうくらいですし、間男をその場で射殺し逃げた妻を一族総出で追い回すことなど至極当然…なのかもしれません

だからといって主人公に同情し哀れみ助かってほしいと願うかどうかはまた別の話、なぜなら間男の家から逃げ出したあとは以前から不倫を窘めていた友人宅へ飛び込み金を巻き上げ、草木も眠る丑三つ時に自宅に潜り込んでは金と車を盗み出し、無免や何やらで警察に捕まればパトカーを強奪、自分を追ってきた夫親族たちはひとりまたひとりと殺害していくのですから清々しいまでの開き直りに乾杯と言わざるをえません

ある意味ではトルコという国で女性が生きるとはこういうことだという風刺でもあるのでしょうが、誰が一番クズかと聞かれれば主人公であることに疑いはなく、つまり結論としては「浮気はいかん」ということになるのでしょうね
だから風俗くらいは許してよってこと

物語的には悪くなく楽しめたが、事の顛末が全くわからない。
なぜ浮気してるのか？なぜそこまで女に固執するのか？

ラストは意味わからないオチでした。