引き込まれる
吸い込まれる
物思いにふける
可愛さからギョッとする造形まで見せつけての冒頭シーンから、霧が立ち込めて、そこにいる白馬のあまりに幻想的な立ち姿から、主人公のハリネズミとともに誘い込まれた世界。奥行きの表現が抜群で、そこにある”何か”への注意の向けさせ方と好奇心の捌け口の作り方が絶妙。
日常が霧によって超現実化するという古典や漢文にも用いられる人知及ばぬ世界の醸し出し方に感服です。
ハリネズミが子供っぽいからこそ童心に帰り、見終わったあとの超現実と現実とのギャップにハッとさせられる。