このレビューはネタバレを含みます
旅先で行方不明になった母を、PCやネットを駆使して娘が探し出すサスペンス。
PC画面やスマホアプリなど、画面上だけで物語を展開する演出方法でやり抜く徹底ぶりは、前作同様。
次々開かれる画面と、突然の着信や着メールで、展開のスピーディさが、全体のテンポアップにもつながっていて、観ていて止まらない。
そのスピード感に合わせるように、ストーリーも展開。継父の疑惑から信頼からやっぱり怪しかったり、実母への心配から不信からのやっぱり事件にまきこまれていたり、実は生きていた実父と継父との計画だったり、後半の目まぐるしい展開が、PC上だけで起きていく構成力はさすが。
構成もさることながら、実際にしゃべるセリフと、チャットなどの言葉遣いと、脚本の作り込み具合がすごい。打ち込むスピードで、返事を躊躇していたり、人の感情が見えてくるあたりも、細かく計算されているそう。
全編ほぼピクチャーインピクチャーの画面構成だから、編集が大変そう。
今作の監督は前作では編集を務めていたそう。編集しながら浮かんだアイデアを今作に詰め込んでいる。
アプリやgoogleロケーション履歴を使いこなしたくなり、siriは使えるように設定しておこう、と思う。
そんなテクニカルな内容だけれど、ストーリーの根本は家族愛、母と娘の絆がベースにある、そんな映画だった。
