Omizu

Enys Men(原題)のOmizuのレビュー・感想・評価

Enys Men(原題)(2022年製作の映画)
3.8
【第75回カンヌ映画祭 監督週間出品】
『Bait』が話題になったマーク・ジェンキン監督のホラー。カンヌ映画祭監督週間に出品され、シッチェス映画祭コンペにも選出された。英国インディペンデント映画賞では音響賞を受賞した。

ロバート・エガース『ライトハウス』みたい。話としては面白いとは言えないけど、映像の力でどんどん引き込まれていく。

孤島で植物を観察する女性が、島の過去と女性自身の過去に苛まれていく。ほとんどセリフなしで映像だけで表現していくのが特徴。

「Enys Men」というのはコーンウォール語で「Stone Island(石の島)」という意味らしい。

女性が何者か、この島で何があったのか、なぜ女性はこの島にいるのか、全く分からない。しかし時間軸を前後しながら神父、女たち、子どもたち、謎の男などが入れ替わり立ち替わり現われる。その意味を考えさせられる。

理解が追いつかないが、観ていて気持ちいい。気持ちいいというのはポジティブな意味ではなく、不気味で気持ちいいということ。日本公開は難しいだろうと思うが、セリフがあまりないので英語版で十分。色んな人の解釈を聞きたくなる映画。
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