
母と二人暮らしの七海は中学2年生。七海という名前をつけてくれた父は、ずっと前にどこかに行ってしまった。今日も学校には行かない。川べりで「夫を亡くしたばかりの人」岬と出会い、心が通じあう。77歳の寺田は、若いころに妻を亡くした元船乗り。老年にさしかかって、忘れていいわけではない過去が、不意に彼を不安にかき立てる。最近、老人たちが集まって飲み食いする「憩いのベンチ」に参加するようになった。そこにやってきた七海は、老人たちのありきたりの言葉に「きのう生まれたわけじゃないよ!」と反発する。七海は寺田とともに「憩いのベンチ」を抜け出して、二人の時間を持つことになった。寺田は、人の心を読むことができる七海におどろく。その夜寺田の前に、亡くなった妻綾子が現れる。
四国山脈に隔たれた高知県。いまだダムのない暴れ川の異名をもつ四万十川。太平洋に流れ出るその川の流れと共に、生きてるものが死んでいて、死んでるものが生きてるかのような土地で老いた祖父と余命を…
>>続きを読む映画監督志望の男・信吾の前に、1年前に自殺した大学時代映画研究部の先輩だった川下さんの幽霊が彼の命日に突然現れる。川下さんが語るには、片思いをしていた大学時代の後輩・葵ちゃんとセックスがし…
>>続きを読むさまざまな生き辛さを抱えた人々が、孤独を感じることなく地域で暮らしていける方法を長年模索してきた精神科医・山本昌知が、82歳にして引退。彼を慕う患者たちは戸惑いを隠せない。引退した山本は、…
>>続きを読む祖母の家だった空き家を訪れるコト(23)。だが様子がおかしい。庭には見知らぬダンボールハウスが建ち、妙な老人が住み着いていた。街の音を録っては土に埋める〝音の墓〟を作っているという老人。そ…
>>続きを読むかつて青春時代を過ごした町・銀平町に帰ってきた一文無しの青年・近藤は、ひょんなことから映画好きのホームレスの佐藤と、映画館“銀平スカラ座”の支配人・梶原と出会い、バイトを始める。同僚のスタ…
>>続きを読む宮本守は、本の編集者。小さな出版社「黙示書房」をやっているが、経営は苦しく、事務所をたたむことになる。宮本の友人村岡正夫は作家。代表作『秋の理由』以降、小説を発表していない。精神的な不調か…
>>続きを読むある日、息子への子守歌が生まれた――。 “ろう”の写真家、齋藤陽道。20歳で補聴器を捨てカメラを持ち、「聞く」ことよりも「見る」ことを選んだ。彼にとっての写真は、自分の疑問と向き合う為の表…
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