
母と二人暮らしの七海は中学2年生。七海という名前をつけてくれた父は、ずっと前にどこかに行ってしまった。今日も学校には行かない。川べりで「夫を亡くしたばかりの人」岬と出会い、心が通じあう。77歳の寺田は、若いころに妻を亡くした元船乗り。老年にさしかかって、忘れていいわけではない過去が、不意に彼を不安にかき立てる。最近、老人たちが集まって飲み食いする「憩いのベンチ」に参加するようになった。そこにやってきた七海は、老人たちのありきたりの言葉に「きのう生まれたわけじゃないよ!」と反発する。七海は寺田とともに「憩いのベンチ」を抜け出して、二人の時間を持つことになった。寺田は、人の心を読むことができる七海におどろく。その夜寺田の前に、亡くなった妻綾子が現れる。
深夜の国道で、喪服姿のトウコは走るトラックに向かって駆け出した。コンビニの前でその姿を見たナガノは、とっさに彼女を助け出す。その後、トウコは車に乗せてほしいと彼にすがりつく。彼女は女優で …
>>続きを読む四国山脈に隔たれた高知県。いまだダムのない暴れ川の異名をもつ四万十川。太平洋に流れ出るその川の流れと共に、生きてるものが死んでいて、死んでるものが生きてるかのような土地で老いた祖父と余命を…
>>続きを読むかつて栄えた町の記憶を巡る、町⺠とアーティストたちの物語 ギャラリーを運営する麻子は映像作家の谷繁に展示を依頼し、部屋を貸し出す。元々麻子とルームシェアするスミレは不信感を募らせるが、谷繁…
>>続きを読む宮本守は、本の編集者。小さな出版社「黙示書房」をやっているが、経営は苦しく、事務所をたたむことになる。宮本の友人村岡正夫は作家。代表作『秋の理由』以降、小説を発表していない。精神的な不調か…
>>続きを読む事故で視力を失った西村芳則(木村知貴)は、小さな港町で、ときに伯母(内田春菊)に面倒を見てもらいながら生活している。かつて同じ通りの家から一緒に通学していた同級生の大畑(高見こころ)は、東…
>>続きを読む主演にラストアイドルから派生したユニット"LoveCocchi"の中村守里、音楽に盛岡のロックバンド"SWANKY DOGS"という異色の組み合わせを率いた上村監督が熱量たっぷりに描くスト…
>>続きを読むまるで現実を遠ざけるように毎日眠り過ぎてしまうマリノは、"床ずれ"の痛みにどうにか耐えながら喫茶店のアルバイトへ通っている。ある日、いつも皺くちゃのスーツを着ている常連客・マモルが寝具販売…
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