真っ黒こげ太郎

スパロー 都市伝説の殺人鬼の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.0
キャンプ場に響く叫び声と、飛び散る血しぶき!

山刀でキャンパーの首を切り落とす森林警備員スパロー!

キャンプ場が悪夢の狩場と化す!


…うん!同じような事件をもう100万回ぐらい見たね!!!
HAHAHAHAHAHA!!!
もう目と耳にタコができそう。w



例によって森の中にある楽しい夢のキャンプ場にやって来たアホな若者グループ達。
恐らく精神年齢が1~2歳レベルのバカ連中はロープで遊んだりサッカーしたりで、これまた例によって大はしゃぎ。

キャンプファイヤーの夜。若者の一人シットコム(ヒデェ名前だ)はある恐怖の都市伝説を語る。
それはキャンプ場の警備員スパロー(○ャック・ス○ロウとは関係ありません)が、プロポーズした場所で堂々と他の男と浮気していた妻を浮気相手共々惨殺し、以降スパローは殺人鬼としてキャンプ場を彷徨っている、という恐怖の物語だった。

当然例によって例の如く(爆)、そのキャンプ場では殺人鬼スパローが彷徨っていた!!!
殺人鬼スパローによって若者グループ達は勿論、他のおバカ連中も血祭りに上げられてゆくのだった。




キャンプ場に来たおバカな若者達が、都市伝説の殺人鬼によって次々と殺されてゆく、ポーランド産のスラッシャー・ホラー。

「ポーランド産の殺人鬼ホラー!」というのは結構珍しいが、ぶっちゃけ内容は「森のキャンプ場でおバカな若者達が殺される!こんだけ!」という幾ら2011年制作にしても捻りが無さすぎるシロモノだったりする。
「殺人鬼が都市伝説な存在」というネタも他のスラッシャー映画でよく見る題材だし、殺人鬼の正体も単なる不倫にキレた警備員だし。

リスペクトは大事とはいえ、今どきここまでド直球でそのまんまな「13金」リスペクト作をを恥ずかしげもなく出せる制作陣の潔さと度胸だけは買いたいですね。


しかし、そんなオマージュの気概は買えるとしても、映画の出来は正直言って余り宜しくないです。
正直、この手のジャンルが好きな人じゃないと、ってか好きな人が見ても厳しいレベル。


何といっても今作、75分と尺が短いにもかかわらずテンポがメチャクチャ遅い!!!!
冒頭から他の若者グループが殺人鬼に殺されるお約束な場面があるのだが、この時点でかなりモタモタしてる。

そして肝心の本編でも、肝心の主人公グループが殺人鬼に襲われるまでが遅すぎる!!!!
何しろ、本編終了まで残り20分前になってようやく主人公側の犠牲者が出て、本格的に殺人鬼の殺戮劇が始まるのが残り13分になってからというノロノロっぷり。おせーよ!!!!!!!

それまで何してるのかというと、ただひたすらに主役グループのどうでもいい戯れや痴話話が垂れ流されるだけ!!!
合間におバカなカップル2人が殺される見せ場はあるものの、テンポも何もあったもんじゃない。

一応、クライマックスで殺戮劇が開始されてからはそれなりのペースで主要メンバーが殺されるので多少は盛り返すのだが…。
一番いい所で投げっぱなしでお終い!!!!何やってんだ!!!


因みに本作の残酷描写ですが、基本的に明るい場所で展開されてるのは嬉しいのですが、殆どが血糊オンリーでその殆どがCG、それ以外はちょっとした傷口メイクや合成で誤魔化してる始末。
腕無し死体とか串刺し死体とかも出て来るけど、基本は串刺しとか喉裂きみたいなありきたりな殺し方。
唯一、中盤でカップルの一人が目を潰され頭を斜め切りにされる場面は良かったかな。
(あれもCG合成っぽかったけど)


って事でハッキリ言って本作を見る価値は皆無に等しい出来栄えだが、スラッシャー映画として間違えた事はしてないし、バカ連中が血みどろに殺される展開はそれなりに見れる。
尺は1時間くらいだし内容も皆無に等しいので、とりあえず何も考えずにながら見するにはそんなに悪くはない…とおもった。
(まぁ、集中して見るだけの価値が無いとも言えるがw)


見所が皆無な訳ではないし、1時間作業&ながら見して暇を潰せはしたので自分は星3の評価ですが、正直これじゃVHS時代でも埋もれてしまう様な出来栄えだし、ぶっちゃけ一般的には星1~2レベルの酷いシロモノには違いないので、オススメはしません。

アマプラ等の配信で公開されていますが、「スラッシャー映画は見れるもんは片っ端から見ないと気が済まないんだ!」という難儀な人以外は、手を出さない方がベストだと思います。w