お祭りの日［93分／監督：堀内友貴］

★★★.5

金玉、金玉って何を見せられてるのかと思って、くっだらなくて失笑気味だったのが、

「ヒサコは金玉のメタファー的に…」でついに吹き出したwww

自転車こいでる姿、どう見てもこいつ、職質かけられるなw(失礼)

このまま映画青年の話で進むのかと思って見てたら、何章か仕立てのオムニバス。

でも最初の以降、そんなに刺さらなくて、正直おもしろくならないなぁと思ってたら、少しずつ登場人物がかぶってきて、

全部のエピソードが繋がった円環構造になってるのがわかった時に、上手いな〜と。

最初のエピソードで、花火の音から2人がフレームアウトして、しばらく自転車だけの画面で会話が進むところを、ラストで見せてまとめる演出も上手い。

でも、ラストは出演者全員、夜のお祭りに集まってきて、本番の花火見てエンドにしてほしかった。

花火盗んだ彼氏、バカすぎて呆れた。

とにかく会話が上手い。笑い続けている内に、いつの間にか登場人物に感情移入しホロっとさせられる面も。リアルな脚本もさることながら構成も見事で演技も自然。今泉力哉路線で行けば、かなり成功されるのでは。ぬいぐるみやリア充爆発しない花火の使い方も◯音楽も好み。

堀内友貴監督「お祭りの日」について「今泉力哉路線で……」って書いたけど、今泉監督本人が、前作の「明ける夜に』をオススメされているんだな。「お祭りの日」上演後のトークでは、山下敦弘監督作品が好きって話を堀内監督はされてたけど、脈々と流れるものがあるのだな。

第24回TAMA NEW WAVEにて。

お祭りの日にお祭りに行かない人々を描くという設定が面白い。
そして、お祭りに行かない清と美紀が再び出会うラストシーン。
清に救いのあるラストシーンがよかった。
かっこ悪くても、何か行動しないと。
行動すれば、その先に誰かがいる。きっと。
そんな希望を持てる青春群像劇。