感動した。
60代の2人が16日間5000キロのアメリカロードトリップに繰り出し、自分らしく生まれ変わったハーパーをお披露目しながら絆を深めていくストーリー。
行く先々で様々な価値観の人々と触れ合い体験しながら旅をする2人。まだまだトランスジェンダー差別は根強い様子。椅子に座って素晴らしい景色を眺めながらの安ビールとプリングルス最高。素晴らしいドキュメンタリーだった。

ずっと親友だった2人が新たな友情を見つけるロードムービー。

その2人とは、人気コメディアンとしてハリウッドで長らく活躍してきた俳優のウィル•フェレル（57歳）と、長年のビジネスパートナーで脚本家のハーパー（元アンドリュー）•スティール（61歳）。
大人の男女の素敵なドライブ旅行なんです。

この旅の発端はアンドリューから一通の手紙をもらったことだった。
そこには『トランスジェンダー女性として生きて行くことを決心し、性別移行した...』という告白文が書かれていた。
ずっと男友達として付き合っていたので驚いたが、それを受け入れるために、ゆっくりと16日間かけてアメリカ横断をしようと誘ったのだった。その道中をカメラに収めたドキュメンタリー。

ハーパーは6歳の頃から自分の感情の中は女性だったらしい。しかし、自分が変なのだと気持ちを押し殺して結婚し子供にも恵まれた。だがやはり、このまま人生を終えたくないと悩みに悩んで答えを出した。

胸は膨らんだが、下半身はそのまま（美脚でした）世の中にスンナリ受け入れてもらえるわけではないのを承知で仲間に告白したのだ。

今まで男として行っていたバスケット観戦、バー、オートショーなどに女性の格好をして出掛けて行く勇気がなかったのをフェレルが応援してくれる。

ウィル•フェレルの作品は『俺たちフィギュアスケーター』（←最高に面白かった）しか観ていないので、どんな方か知らなかったが、プライベートは誠実で優しく思いやりに溢れていて、ハーパーを思って涙する場面に一緒に泣きそうになってしまった。

アメリカは広い。その州によってトランスジェンダーの扱いが如実に違うのも確認出来たし、アラ還の2人がとっても素直で、友情が更に深まっていくのが伝わった。

ハーパーの勇気、フェレルの応援は必見ものでした。
なにせ、コメディアンとそのシナリオを書くライターですから、2人の会話にユーモアセンスが溢れているのは十二分です。心地良い笑いと共に進んでいくのは痛快でした。


✳︎Tomさん、ありがとう♪

俳優ウィル・フェレルがトランス女性の友人とロードトリップに出て絆を深めていく様を描きだす。米国の東海岸から西海岸への心温まる横断の旅。NETFLIXにて独占配信のドキュメンタリもの。フェレルの漢を再確認できる仕上がり。傷つくことを恐れて閉じてしまいそうな気持ちと他者と繋がりあいたいという相反する思いとの葛藤。夕日の景色やマジックアワーの良さは情景として美しい。じぶんについての受け入れや理解を再考する。じんわりくる作品だが、人の痛みを受け入れるという姿勢を学べた気がする。

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