叫を配信している動画配信サービス

『叫』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

叫
動画配信は2025年3月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

『叫』に投稿された感想・評価

4.0
 東京湾岸地帯で“赤い服”を着た女の殺人死体が発見され、捜査に当たる事になったベテラン刑事・吉岡(役所広司)は同僚の宮路(伊原剛志)と共にに犯人を追いはじめた。同様の手口による殺人事件が相次ぎ、連続殺人事件として捜査が進められる中、吉岡はそれぞれの事件被害者の周辺に“自分の痕跡”を見つけ、「自分が犯人ではないか…」という思いに苛まれ始める。彼の疑心暗鬼は日に日に悪化し、宮地は吉岡を疑い始める。ここでは『CURE』の高部刑事のように、常に冷静沈着で現場叩き上げの凄腕刑事・吉岡がいる。彼は現場に急行し、殺人事件の痕跡となる物証を探るが、その過程で見覚えのあるボタンを見つける。部屋に戻って古いコートを探ると、コートのボタンはちぎれていた。その後警察の取り調べで、物的証拠とDNA反応とをコンピューターにかけると、照合率97%で出て来たのは、何と吉岡本人だった。ほどなくして第二の殺人が起こる。息子を注射器で殺した医師の殺人の手口は1件目の事件と酷似している。海水の水たまりに顔を無理矢理つけ、窒息させ殺すという残忍なものだが、加害者は1件目の事件とは直接関係ないことがわかる。それどころか同一手口の殺人が互いに無関係に別の地点で複数明らかになる。ここで事件の全容は『CURE』のように不気味に苛烈さを極め、主人公の刑事はやがて精神的に追い詰められる。

 やがて加害者のある共通点を見つけ出した吉岡刑事は、真相究明のため単独でその地を訪れる。世界の崩壊を実感として予期した吉岡刑事は、自分の恋人である仁村春江(小西真奈美)と共に、「ここではないどこか」へ旅に出ようとする。ここでも彼は無計画にどこか遠くとか海外かもしれないと嘯くのだが、彼女は黙ってその指令に従う。小西真奈美が演ずる吉岡刑事の恋人は最初から、物静かで聡明で彼に寄り添う人物として描写される。おそらく刑事である恋人のために、身の回りのことを手伝ってくれるこの女性は、彼の妻ではないが理想の女性である。女性は少し笑みを浮かべた後、静かに彼の部屋を立ち去る。また一方で、事件の捜査の心的ストレスで情緒不安定になる吉岡を、優しく包み込むような包容力を見せる。吉岡はこの女性の膝枕で横になり、彼女の身体をゆっくりと抱きしめ、そっと押し倒すが、どういうわけかその時の彼女の表情は満ち足りたようにも、この世のものではないようにも見え、はっとしてしまう。思えば冒頭から彼女が登場する場面には、決まって吉岡刑事以外の人間は出て来ない。2人で外で会う場面でも、明らかにその場所が東京のどこかであるにもかかわらず、背景には人っ子一人いないことに気付く。その推測はあながち間違いではないようで、吉岡刑事が「ここではないどこか」へ行こうとトランク一つで彼女を誘い、ある列車の駅に着いた時、そこが駅であるにもかかわらず、まったく人の気配がしないのである。

 対照的に、吉岡の周りは常に人で溢れている。事件の捜査中も人で溢れかえり、下手したらアリバイを聞かれさえする環境なのだが、春江と一緒の時だけはそこに誰一人介在してこない。ここで春江と聞いて重要なことを思い出す。それは『回路』の登場人物の中で、小雪扮する唐沢春江の存在である。間宮や吉岡と同様に、この名前が何らかの偶然に過ぎないのだとしても、黒沢の中である種の意図した傾向を示すキャラクターであることは間違いない。クライマックスの何もいないところを抱きしめる場面はリチャード・フライシャー『絞殺魔』への静かなオマージュに他ならない。核心に少し触れるが、役所広司は物語の最初から彼女の存在を受け入れていたのではないか。一見、ごく普通の猟奇殺人ものに見えた今作だが、15年前の忌まわしい過去が明らかになっただけで、事件は何一つ解決していないばかりか、有能な刑事がこの世から消えてしまう。彼女は最初からこの世ではないあの世に行ってしまった。その人間をこの世に留まらせ、どこか遠くへ行こうと役所広司は誘う。黒沢の語りは、『カリスマ』の頃のように実に難解で不明瞭である。
「CURE」に続き黒沢映画第2弾!

葉月里緒菜の幽霊が怖くは無いけど不気味な感じだったな。
メイク等や過剰演出無しでここまでホラーっぽく仕上げれた事に驚いたΣ(゚д゚lll)

全体の雰囲気は「CURE」とは違い明るい景色が多く余裕を持てたので怖いと思うところは少ないけど本当に恐ろしくしようと狙いがある所は緊張感が張りつめる( ゚д゚ )

幽霊がジリジリ寄ってくるのは怖い(着信アリにもあったよね?)

小西真奈美のファンになりそう(^Д^)
(膝枕羨ましいぞ!)
雄樹
3.7
【🚢私は死んだ。だからみんなも死んでください💧】

今ルーターが壊れていてサブスクが見えない状況を知った会社の方がDVDを借りれると聞き借りました!
僕は中学生の頃に本作に予告を見えて凄い衝撃的を受けてずーっとに気になり、鬼才黒沢清監督の作品も何本も見た状況でやっと本作に挑戦しました!
本当にJ・ホラーが苦手な僕はめちゃくちゃ怖くて声が出てしまい😱、黒沢清監督がやるミスリードから伏線回収から描かれる驚愕のどんでん返しに騙されて、その先の恐怖のラストはヤバかった😅
それに黒澤清監督がやるミステリーは普通では無いで、訳がわからない世界観にあのどんでん返しをやられる流石に予想するのは無理です🙅
更に見た目も怖い程に綺麗で不気味な幽霊👻が普通に喋って、風船🎈みたいに飛ぶ感じはコントの様な感じもするぐらい独特すぎる世界観も流石の黒沢清監督です!
あと事件の感じは『キュア』で世界観やラストは『回路』の様なに感じてしまい個人的に幽霊の捉え方は面白くて普通に怖かったですが、
個人的新鮮が無くて黒沢清作品の中で1番面白いか?と言われると疑問符が湧くぐらい、本当にベスト100に入れる程に騙される分評価が凄く難しい作品でした。

『叫』に似ている作品

回路

上映日:

2001年02月10日

製作国:

上映時間:

118分

ジャンル:

配給:

  • KADOKAWA
3.4

あらすじ

会社にこない同僚・田口の家を訪れたミチ。憔悴しきった様子の田口は、ミチが目を離した隙に首を吊ってしまう。ミチの周りで異変はこうして始まった。一方、インターネットを始めたばかりの亮介。深夜、…

>>続きを読む

CURE キュア

上映日:

1997年12月27日

製作国:

上映時間:

111分

ジャンル:

配給:

  • 松竹=松竹富士
3.9

あらすじ

娼婦が惨殺された現場で、死体を見た刑事の高部は、被害者の胸をX字型に切り裂くという殺人事件がひそかに連続していることを訝しがる。彼の友人である心理学者・佐久間が犯人の精神分析を施しても、特…

>>続きを読む

Chime

上映日:

2024年08月02日

製作国:

上映時間:

45分
3.9

あらすじ

料理教室の講師として働いている松岡卓司。ある日、レッスン中に生徒の1人、田代一郎が「チャイムのような音で、誰かがメッセージを送ってきている」と、不思議なことを言い出す。事務員の間でも、田代…

>>続きを読む

着信アリ

上映日:

2004年01月17日

製作国:

上映時間:

112分

ジャンル:

配給:

  • 東宝
3.0

あらすじ

<来る。>ある日、友人の携帯に届いた奇妙なメッセージ。そこには、その友人の声で身の毛もよだつような悲鳴が録音されていた。発信者の番号は友人本人の番号。着信時刻は3日後の時刻。その場はいたず…

>>続きを読む

予兆 散歩する侵略者 劇場版

上映日:

2017年11月11日

製作国:

上映時間:

140分
3.5

あらすじ

山際悦子(夏帆)は、同僚の浅川みゆき(岸井ゆきの)から、「家に幽霊がいる」と告白される。みゆきの自宅に行くとそこには実の父親がいるだけだった。みゆきの精神状態を心配した悦子は、夫・辰雄(染…

>>続きを読む

サッド ヴァケイション

上映日:

2007年09月08日

製作国:

上映時間:

136分

ジャンル:

3.4

あらすじ

中国人密航の手助けをしていた健次は、父親を亡くした少年・アチュンを連れ帰り、幼なじみの妹・ユリと3人の生活を始める。ある日、健次が運転代行の仕事で乗せた客を送り届けると、そこにはかつて自分…

>>続きを読む

関連記事

黒沢清は何故、静ひつな恐怖を呼び起こすのか?【フィルムメーカー列伝 第八回】

『クリーピー 偽りの隣人』はサスペンススリラーの最高傑作!4つのおすすめポイント