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沈黙の艦隊 北極海大海戦

沈黙の艦隊 北極海大海戦の作品紹介

沈黙の艦隊 北極海大海戦のあらすじ

冷たく深い北の海を、モーツァルトを響かせながら潜航する〈やまと〉。 〈大〉いなる平〈和〉と名づけられた原子力潜水艦は、米第 7 艦隊を東京湾海戦で圧倒し、ニューヨークへ針路をとった。アメリカとロシアの国境線であるベーリング海峡にさしかかったとき、背後に迫る一隻の潜水艦…… 「核テロリスト〈やまと〉を撃沈せよ――」 それは、ベネット大統領が送り込んだ、〈やまと〉の性能をはるかに上回るアメリカの最新鋭原潜であった。 時を同じくして、日本では衆議院解散総選挙が行われる。〈やまと〉支持を表明する竹上首相は、残るも沈むも〈やまと〉と運命を共にすることとなる。 海江田四郎は、この航海最大の難局を制することができるのか。 オーロラの下、流氷が浮かぶ北極海で、戦いの幕が切って落とされる――

沈黙の艦隊 北極海大海戦の監督

吉野耕平

原題
公式サイト
https://silent-service.jp/
製作年
2025年
製作国・地域
日本
上映時間
132分
ジャンル
サスペンスアクション
配給会社
東宝

『沈黙の艦隊 北極海大海戦』に投稿された感想・評価

ぶみ
4.0
撃沈するのは、この艦か、未来か。

かわぐちかいじによる同名漫画を、吉野耕平監督、大沢たかお主演により映像化したドラマで、同監督『沈黙の艦隊』の続編。
独立国「やまと」を宣言した原子力潜水艦が、ニューヨークへ向かう途中、アメリカ軍と対峙する姿を描く。
前作映画は鑑賞済みであったものの、前作の直近の続編となる配信ドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 〜東京湾大海戦〜』を観ていなかったことを思い出し、本作品公開記念で地上波で放映していたドラマ版の特別編を急遽鑑賞したうえでスクリーンへ。
主人公となる「やまと」艦長の海江田四郎を大沢、同艦の乗員を中村蒼、松岡広大、前原滉、内閣総理大臣を笹野高史、官房長官を江口洋介、外務大臣を酒向芳、防衛大臣を夏川結衣が演じているほか津田健次郎、風吹ジュン、上戸彩、渡邊圭祐等が登場。
物語は、オープニングで前作までのおさらいが挿入されるため、初心者にもわかりやすい親切設計。
以降、国連総会に出席するためニューヨークに向かう海江田率いる「やまと」が、ベーリング海峡付近で、アメリカが差し向けた最新鋭の原子力潜水艦と相対する様が中心となるのだが、この潜水艦が繰り広げる魚雷バトルのクオリティはなかなかのもので大スクリーンで観る価値あり。
前作となる映画版が、その潜水艦パートが素晴らしかったのに対し、政治家としてのカリスマ性を感じなかった笹野演じる内閣総理大臣を筆頭とした地上パートの薄さというバランスの悪さが目についてしまっていたものの、ドラマ版で後者となる政治関与の物語が一気に盛り返してくることとなり、全体的な盛り上がりを徐々に見せてくれたことから、地続きとなっている本作品には大いに期待してきたところ。
結果、本作品では、「やまと」をキッカケに衆議院が解散するという事態に展開しており、登場する政治家がややステレオタイプ気味ではあったが、裏を返せばわかりやすい設定となっていて、政治と軍事の関係性について考えるには、なかなか良い仕上がりとなっていたのではなかろうか。
反面、解散から40日以内に総選挙を行わなければならず、本作品では実際にいつ選挙が行われたのかの言及はなかったように思われたいた中、その時間軸と、潜水艦パートとのリンクが今ひとつ感じられなかったのは残念だった次第。
とは言うものの、やはり本作品の魅力の一つは、海江田を演じた大沢であり、常に冷静沈着で、一体作中で何歩歩いたのだろうと思わせるぐらい、何があっても微動だにせず、ややもすると棒読みとも感じる台詞を、しっかりと海江田のものとして指揮命令を下していたのが素晴らしく、かつそんな中でも、声のトーンや目線、表情等微妙な部分で感情を表現していたのは見逃せないポイント。
前述のように、潜水艦パートをメインで描き「さあ、これからだ」というところで終わっってしまった前作に対し、ドラマ版を経て描かれた本作品では、緊張感、臨場感そして閉塞感が漲るバトルと、政治家や各国の思惑が交錯しあうドラマがバランス良く詰め込まれており、ポリティカル・アクションとして楽しめたとともに、江口演じる官房長官が放った「バカじゃないですよ、国民は」の一言が、何気に私たちに投げかけられているように感じられた良作。

目覚めろ、ニューヨーク。

※数日前から、アプリの不具合なのか、タイムラインが表示されない状態が続いています…。
皆様のレビューを読むのが遅くなったり、漏れてしまったりすることもありますが、何卒ご容赦ください。
3.4
前作映画1
そして
Amazonプライムで8話
後の今作品『北極海大海戦』!
ちゃんと8話を搔い摘んで
伝えてからの北極海大海戦スタート
安心して見れますよ。

個人的注目を紹介
津田健次郎演じる
民自党を離れ独立し
鏡水会の代表
大滝役が凄く
主人公じゃないか!?と
錯覚するぐらい大活躍で
演じる津田健次郎さんの表情が
イキイキ ワクワクしたもので
気持ちいいぐらいです

その上を行く役者が
もちろん
主人公の大沢たかおさんです
今回も動かず
表情のみの
存在感あるものでした
でも 唯一 オープニングで
動くシーン有り 腕が男を感じます

そして
今回 個人的注目の方が
前原滉さん演じる
溝口役です
ソナーマン※を担当で
音で大活躍です
もうその職務に尊敬しました!!
↑※水中音波探知機を操作して
海中の音を聴き 監視や機雷の捜索

あと
セリフきっちり覚えてませんが
アメリカ大統領が
『まるで アメリカが(悪者)
襲ってるみたいではないか!!』
のシーンが記憶に残る

ストーリー
やまと は
氷が張り詰める
厚く堅い氷の海・・・・・

アメリカとロシアの国境線がある
ベーリング海峡で
後方に1隻の潜水艦が!
核テロリストと見なされる やまと
撃沈の指示が!
やまと をはるかに上回る
最新鋭原潜!!も やまと を
潰しに掛かる❗

場所は代わり日本
衆議院解散総選挙中
やまと を支持する首相がいた!・・・・・がザックリストーリーです。


やまとが!宙を舞う❗
まさに 鯨 です!

世界平和!
戦争をなくす❗
是非 スクリーンで目撃を❗
kuu
3.9
『沈黙の艦隊 北極海大海戦』
製作年 2025年。上映時間 132分。
映倫区分 G 製作国 日本 配給 東宝
かわぐちかいじの名作コミックを、大沢たかおが主演およびプロデュースを務めて実写化した「沈黙の艦隊」シリーズの※映画第2作。
2023年の映画第1作および24年に配信されたドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1 東京湾大海戦」の続編で、原作随一のバトルシーンである「北極海大海戦」と、連載時に大きな話題を呼んだ「やまと選挙」を描く。

日本政府の極秘原潜を奪い独立国「やまと」を宣言した海江田四郎は米第7艦隊を退け、国連総会出席のためニューヨークへ向かう。しかし、ベーリング海峡で米最新鋭原潜の追撃を受け、極寒の海で激戦が勃発。一方、国内では「やまと」を支持する竹上首相により、国の命運を懸けた総選挙が幕を開ける。
海江田役の大沢をはじめ、上戸彩、中村蒼、笹野高史、江口洋介らシリーズでおなじみのキャストが続投。他に津田健次郎、風吹ジュン、渡邊圭祐が新たに参加。前作に引き続き吉野耕平が監督を務めた。

今作品が描くのは、核という絶対的な力を背景に独立を宣言した海江田四郎による、あまりに壮大で孤独な世界への挑戦状の続きです。(ドラマのシーズン1では今作品を『潜水艦アクションを超えた主権という脚本に基づいた、壮大な茶番劇』と書いた。)
観てる側は、冷たい海水に全身を浸したようなヒリつく緊張感と、それとは対照的な地上、日本政界で繰り広げられる熱っつい権力闘争の奔流を同時に味わうことになる。
​ベーリング海峡でのドッグファイトは、まさに深海のチェスと呼ぶにふさわしい知略の応酬。
最新鋭の米原潜が執拗に追いすがる中、海江田は流氷が軋み、ぶつかり合う自然の轟音さえも自らの武器へと変えてしまう。
今作品は、潜水艦映画の鉄則である静寂を逆手に取った音の演出が良かった。
海江田はあえて艦内にクラシック音楽を響かせ、氷の音を利用して自らの存在を沈黙の中に隠蔽しつつ、同時に雄弁にその意志を世界へ誇示する。
大沢たかお氏が演じる海江田の、底知れない自信を湛えた不敵な微笑は、米海軍のベテラン艦長たちを疑心暗鬼とノイローゼの淵に叩き落とす、何よりも強力な武器となっていた。
​軍事的な視点で見れば、ここには高度な情報戦と心理戦の極致が描かれてる。
潜水艦にとって唯一の目である音響探知(ソナー)を、海江田は敵を欺く楽器として操る上手いなぁ。
流氷のノイズに自艦の駆動音を完全に同調させ、米軍の最新システムから忽然と姿を消すその手法は、現代のテクノロジーが到達した極限の先を行く知略かな。
これは圧倒的な物量を誇る米軍に対し、環境を徹底的に利用して立ち向かう非対称戦の典型であり、最新鋭艦が自然の音っていう最も原始的な要素に翻弄されるカタルシスは、世界中の軍事ファンを唸らせる今作品の技術的ハイライトと云えます。
​さらに、地政学的な視点において舞台が北極海であることは極めて重要かな。
ここはアメリカとロシア、かつての冷戦構造が今なお残る国境の最前線。
そこに「独立国やまと」ちゅう異分子が割り込むことは、大国が築き上げてきた既存の世界秩序に対する真っ向からの拒絶を意味する。
ベネット大統領が送り込む最新鋭原潜は、単なる兵器ではなく現状維持を望む大国のエゴそのもの。
この一触即発の海域で「やまと」が演じる立ち回りは、現代の地政学における「A2/AD(接近阻止・領域拒否)」戦略(「敵を寄せ付けず、入られても自由にさせない」ちゅうバリアを張る戦略)を、一隻の艦が地球規模で、かつ個人の意志で実行しているような恐ろしさを秘めている。
​もし海江田がその気になりゃ、ホルムズ海峡のような世界のエネルギー供給を左右するチョークポイントを、単独で、かつ永久に封鎖できる能力を示唆している。
日本のエネルギーの生命線が、たった一隻の見えない核によって掌握されるという恐怖。この一点突破の脆弱性は、現実の2026年における日本の防衛体制が抱えるジレンマを、氷点下の海を通じて冷酷に突きつけてきます。
​海江田四郎は日本人という属性や潜水艦長という与えられた役割を脱ぎ捨て、自らを国家そのものとして再定義した。
対照的に、国内で解散総選挙という博打に打って出る竹上首相と、それに揺れる国民の姿は、エーリッヒ・フロムが説いた「自由からの逃走」を想起させる。
圧倒的なカリスマに運命を委ねてしまうのか、それとも泥臭い民主主義の重圧を自らの肩に引き受けるのか。
映画は、深海で魚雷を回避するスリル以上に、一票を投じるという行為が、いかに重く、恐ろしい決断であるかを観客の心に問いかける。
​一方で、作品には随所にウィットに富んだ皮肉も散りばめられていたかな。
米軍が巨額の予算を投じて完成させた世界最強の探知システムが、海江田の気まぐれな操舵によって、ただの高価なバグ取り機と化してしまう様は、ある種の喜劇的なカタルシスすら感じさせるかな。
米軍のソナーマンが、かつてないほど精密なデータを受信しながらも、『これは鯨の合唱にしか聞こえない!。』と頭を抱えるシーンは、技術万能主義に対する痛烈なジョークにちがいない。
もし海江田が現代のSNSを駆使していたなら、
#独立してみた
なんてハッシュタグで世界を炎上させ、ホワイトハウスのアカウントを即座にブロックして、潜望鏡越しにベネット大統領の右往左往を眺めて楽しんでいるに違いない。
​今作品は、潜水艦バトルという極上のエンタメを提供しながらも、「もし、たった一人の強い意志が世界のルールを書き換えてしまったら?」という、魅惑的で破壊的な「もしも」を提示します。
観終わった後、我々は自分たちが住むこの平穏な世界が、いかに危うい沈黙の均衡の上に成り立っているかを、痛切に実感させられたかな。
今作品で描かれた一触即発の事態を目の当たりにし、エンドロールが流れた後もその緊迫感が消えることはない。
なぜなら、劇中で展開される「A2/AD(接近阻止・領域拒否)」を巡る攻防は、決してスクリーンの中だけの理論ではなく、現在のホルムズ海峡が抱える剥き出しの脅威そのものであると痛感させられたからです。
​世界のエネルギー供給を左右する航路の要所において、一度火種が爆発すれば、我々の平穏な日常生活や経済基盤は容易に崩れ去ってしまう。
その冷徹な事実はあまりに重く、作中のキャラたちが直面した判断の重圧は、そのまま国際社会が背負っている危うい均衡を象徴しているように感じました。
​物語が投げかける警鐘を胸に、一刻も早い情勢の安定と、海をゆく人々の安全が守られる未来を切に願わずにはいられないです。

末筆ながら、現実の海に目を向ければ、映画が描く虚構の緊張感は、今まさにホルムズ海峡が直面している冷徹な現実と不気味に共鳴しています。
2026年4月14日現在、パキスタンでの米・イラン直接協議が決裂したことを受け、トランプ大統領が米海軍によるホルムズ海峡の逆封鎖を宣言したことで、情勢は一気に緊迫の度を増してる。
​イラン側による通行管理と米側の封鎖宣言が重なる異常事態により、平時の1割にまで落ち込んだ船舶通航は、今やエネルギー供給の断絶という最悪のシナリオを突きつけています。
映画の中の海江田が示した一隻の意志による海上封鎖という脅威は、もはやスクリーンの中の寓話ではなく、資源の生命線を他国の思惑に握られている現代日本にとって、この4月、最も生々しい悪夢の現実として立ちはだかっている。
​現実の海が、映画のような悲劇の舞台にならないことを祈るばかりです。
しかし、この作品が我々に突きつけるのは、単なる祈りではなく、平和という名の危うい沈黙を維持するために、我々一人一人がどのような意志を持つべきかという問いそのもの。
映画のラストシーン、深海へと消えていくやまとの航跡を見届けた後、我々は自らの足元に広がる、決して沈黙してはいない2026年4月の現実世界と向き合うことになります。

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