わかめ昆布

アランのわかめ昆布のレビュー・感想・評価

アラン(1934年製作の映画)
3.6
自然の恐怖が押し迫る77分!
アラン島の人々の暮らしを映し出した元祖ドキュメンタリー風作品。

容赦なさすぎる波のアップが多用され恐ろしいのと、ドキュメンタリーにしては普通の映画作品っぽい撮り方なので妙にストーリー性があった。

サメのアップ具合はすごい。サメ登場と共に、音楽が止む演出。静寂な自然の恐怖が迫ってくる。

そしてサメ漁。抵抗凄まじいサメにメチャクチャに船をたたかれる。対する島の人の船は「船」というよりか、もはや救命ボートに毛が生えた程度。なのに緊迫した場面でも呑気に世間話をする人々‥心臓に毛が生えているであろう強靭なメンタル。鑑賞者が置いてかれるタフさ。


子供に全く子供っぽさがなく、後ろ姿だと大人と間違えるほどなのが、また生活の大変さを物語る。

厳しすぎる環境の中でのびのびとたくましく生活する人たちの姿に、「生きる」ということを教えられた。もっと毎日を丁寧に生きようと思った。
わかめ昆布

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