ニコール・キッドマン主演 最新作を
アマプラ にて鑑賞 …… 。

どっちに行くんか 少々ややこしめの
＿ 結局そうなんかいって感じのホラー
ミステリー …… 🤣💥

タイトルも アメリカの『ホランド』🌷
その辺りも不気味なんだろうね …… 🤔💥

夫の不倫を突き止めるはずが
自分がいつのまに〜〜🫨🫵🏻💍❕

世界観、街並み、そして
ニコールキッドマン🎀ハッピーセット💫
内容があと一踏ん張りってところかな

評価低めだけど世界観が好きなので
そこまで嫌いじゃなかった🎶🌼

オスカー女優Nicole Kidman演じる高校教師が、夫の秘密に触れた事から、完璧だった生活が思わぬ方向へ転落するロジカルミステリー。AmazonPrimeで鑑賞。

名門MGMを買収し晴れてAmazon-MGMとしてハリウッドの仲間入りを果たす。一時リリースが滞るが、「ニッケル・ボーイズ」アカデミー作品賞候補と上々の滑り出し。しかし、日本のシネコンは非協力的。MGMの金看板「007」配信のみの暴挙？。

「Holland Michigan」主演が日本でも人気の高いNaomi Wattsで進めたが、制作会社が倒産。Wattsの無二の親友Nicole Kidmanがオーナーを務めるBlossom FilmsがAmazonに助け舟を要請、長編デビュー作「フレッシュ」(手のアレ)で注目された女性監督Mimi Caveを指名。時系列を2000年に、タイトルも「Holland」変更。

原題「Holland」EUの「オランダ」国。英米は「the Netherlands」何でtheを付けるかと言えばKingdom of the Netherlands。王国に敬意を表した言い方。日本では総ツッコミ「何でオランダ言うねん！」。ポルトガル人の宣教師が織田信長に「ホランダ」伝えた事が今でも通用。オランダのホラント州に由来。外務省は頑なに変更しないが、ドイツから独立したのでDutchとも呼ばれる。社会科で習いましたよね？(笑)。

【ネタバレ】自己責任でご覧下さい【閲覧注意！】

ミシガン州にホラント街は実在。オランダのカルヴァン主義の分離派が入植した町。私はEXクリスチャンですが「ピューリタン」聞いた事有る方も多いかも。日本は迫害のイメージが強いかな。今でもオランダをテーマにした祭りが有るソウです。プロテスタントで保守的、本作も「非常に」保守的なコモンセンス。母親も良妻賢母に徹する。脚本がBlackList、非映画化の優秀な脚本に選抜された通り、世界観は同じKidman主演でリメイク「ステップフォード・ワイフ」プロットは似てる。

私の専門ミステリーの世界では「Labeling Theory」言うが、性的規範からの逸脱をイメージ。テレビで映画「ミセス・ダウト」を見て「男だけど女の恰好」興味津々、世相的なステレオタイプなキャラクターを反映し易いから、監督は時代を遡った。夫の浮気に疑義が生じた時も「Kinky」日本ではキンクと言うが性的に倒錯した考え。

ミステリーの定番「Closed Circle」。パソコンは黎明期でデスクトップ。情報源はテレビか新聞しかない。外の世界から遮断され内的な考え。ナンシーは今で言うLGBT、性的マイノリティ。「Transvestism」異性装は宗教上の禁忌、欧米人が歌舞伎や宝塚を見て怪訝な表情に為るが、日本人の方が頭オカシイ？(笑)。

夫が不倫して怒り心頭！、ではなく不穏な空気を楽しむ変態嗜好。裏切られた感情より、下世話な好奇心がプライオリティ。Kidmanのフィルモグラフィーを見ても「アイズ ワイド シャット」の様に「性的な逸脱」イメージした作品が似合うのも、倫理的に反する行為がKidmanの完璧なルックスと化学反応する効果も見逃せない。

ナンシーはデイヴと調査するが、ホテルに潜入する時にフレッドと対峙した際にGayと勘違いされたり、ナンシーが満足しそうな「匂わせ」煽りも感じる。女性の内に在る「性的な逸脱」抽象的に描く事で、良妻賢母と言う考えがジェンダーに圧力を掛ける事に男は気が付かない。今風に言えばGender Rolesとも言い変えれる。

「Transvestigation」陰謀論の一種、型にハメようとする行為がデイヴをハメる不倫に発展。「性的な逸脱」積極的、本心は自分こそ逸脱したかった。性的欲望を喚起する流れは同じKidmanの新作「ベイビーガール」更に加速。オーストラリアのミュージシャンの旦那と上手く逝って無いのか？(笑)。ソコは監督なので観客を油断させ、女性を殺す事に生き甲斐を感じるフェミサイドのSerial Killerが出現。

「ジオラマ」ホラントの町並みと言う設定、犯人が分かると見え方も一変。殺した女性の家を模した、殺人コレクションと言う伏線。フレッドの息子への接し方を見れば「お前にも嗜みを教えてヤル」風に見える。「性的な逸脱」言い換えればMasculinity、男らしさの合せ鏡。表で女性を守る行為が裏では正反対と言う事実に辿り着く。

監督はMisogyny、女性らしさに対する嫌悪感を描くのが上手い。男の本質を描く事で、裏テーマ「理想郷の裏の顔」白人コミュニティを引っ繰り返す事で、優しい男の中身はドス黒さを潜ませる。残念なのはMasculinityは、ゾーリンゲン顔負けの切れ味だが、人種差別までは踏み込めなかった。デイヴへ、もう一段の踏み込みが有ればレトリックも立体的に。もっと刺激が欲しい！Nicole Kidmanを愛でる作品。

スリラーとしては冗長で平坦だが、チューリップを「もっと」血に染めて欲しかった(笑)。