言うまでもないことだが、詐欺は犯罪であり決して許してはいけない行為である。なのになぜ人は〝詐欺師の映画〟と聞くとワクワクしてしまうのだろうか😅

本作の中でも語られているが、巧妙な詐欺師を英語ではcon artistと呼ぶことがある。さすがに犯罪者を芸術家呼ばわりするのはいかがなものかとも思うが、確かに鮮やかに人を騙す手口は芸術作品に触れたような感動を覚えることもある。

凶悪な犯罪組織に嵌められ窮地に追いやられた家族を救う為、ダイヤモンド強奪計画に加担せざるを得なくなった超一流の詐欺師レハン。綿密な計画のもと犯罪は成功するかに思えたのだが…。

天才詐欺師・犯罪組織・警察による三つ巴のクライムサスペンス。家族の解放を第一目的としながらも宝石と一緒にチャッカリ美女まで手に入れようとするところは、さながらインド版ルパン三世か？

アクション+コンゲーム（知的な騙し合い）に恋愛要素も入れている欲張りなボリウッド版エンタメ映画なのだが、個人的にはコンゲームとバイオレンスは混ぜない方が良いと思っているので、どちらかに振って欲しかった。


〈個人的な余談ですが〉
Filmarksを始めて3年近くになるが、1週間以上レビューをしなかったのは今回が初めてだ。

実は9日前に母が亡くなり直ぐに病院への引き取りと葬儀会社への安置、親戚・母の友人への連絡を終えて、翌日にはかねてから計画していた孫のお食い初め式に福岡まで飛行機で行っていたのだ。

こんな時にわざわざとも思ったが、母の性格から自分の都合で行事を変更するのを凄く嫌う人だったので、敢えて予定通り行ってきた、母もそうすることを望んだと思う。まさに人の死と誕生、命のバトンを実感する数日間だった。

戻ってきてから直ぐに喪主として葬儀を執り行い母を送り出し、その後休む間も無く法事・納骨・役所・年金・保険・遺産分割協議の各手続きと、お世話になった施設・病院への挨拶、父への報告も兼ねた墓参りなどが怒涛の如く続き、悲しむ間もなくあっという間に9日も経っていた。

まだまだやることはたくさんあるが、とりあえず一息ついてようやく映画を観た次第。

• #ボブおじインド
• #コンゲーム

めちゃくちゃ面白かった。伝説のアフリカン・レッド・サンダイヤモンドを盗む任務を請け負ったスペシャリスト天才泥棒の緻密に計画された強奪劇。ダンスがないインド映画かと思いきや、ラストは主役も悪役も仲良く歌とダンス！最高！続編出て欲しい！

話題のデコヒロおじさん…いえ、スタイリッシュなボリウッドスターのサイーフ・アリー・カーン主演
名泥棒レハン役

悪者に家族の命を握られ、厳重警備の美術館から巨大なダイヤモンド「レッドサン」を盗み出すミッション。

レハンは父の経営する10ルピー診療の慈善医院のせいで母が死んだと遺恨があり、父にドライだったが家族の危機にひと肌脱いじゃうのがインドらしいストーリー。

頭脳派な泥棒さばきと飛行機やアクションや敵役の執拗なねちっこさ。
ハラハラ感がうす味なのは気になるが、娯楽としては面白かった。

最近のインドは踊りをメインとしない作品も多いのですが、エンディングでサイーフ・アリー・カーンが踊ったのは嬉しかった🤣
サイーフはNTRの「ディーバラ」にも出ているのですねお見知り置きを♡


【余談】
サイーフ・アリー・カーンの妻はカリーナ・カプール「バジュランギおじさん」のヒロイン（インドの小林幸子）ですが、TVショウで、このお二人が寝室のエアコンの温度で揉めて、サイーフが18℃希望を19℃で折れたエピソードを聞いた。
いやサイーフ！！19℃でも寒いから！！🥶インドどんだけ暑いのか…

• #なだとインド映画