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無人列島
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『無人列島』に投稿された感想・評価

停滞
4.3
白黒でこそ。冒頭の方、真っ黒背景の空間に浮かび上がるシスターたちの顔の力強さ。そして、その空間において顔だけを映像に重ねたりしながら議論をする迫力。シスターの顔で形作られる円形。シスターの顔が横並びになる構図。さらに重ね合わされる「ふっふっふ」という声。非常に不気味でありまた背景が黒くてないためにここがどこなのかさえわからない夢幻的世界観もある。

ヒデクニがそこを出た後にはもうとんでも展開というかどちらかといえば見たくないような映像が繋がるが、たまに挿入されるヒエロニムスボスの絵画(の一部)のような世界観から色を剥ぎ取って苦しみが広がるある種の地獄のように見えた。映像の力強さといい世界観から音まで映像表現として一見の価値あり〜!

アートフィルムフェスティバル2018@愛知芸術文化センター
60年代日本アングラ映画の傑作とされる”シュール・ドキュメンタリー”。前衛映画監督・金井勝(当時32歳)の第一作目。1970年ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ受賞。

日出国(ひでくに)は引きわたされた教会で脱走の罪に問われ尼僧たちから審判と折檻を受ける。やがて日出国の背中から双生児の弟が誕生し、成長すると絵本「ねずみのよめいり」を読みはじめる。劣等感を抱き始めた日出国は。。。

尼僧たちはアメリカの、日出国は三島由紀夫の暗喩。いかにも革命の季節のアングラ風味で戦後日本と日本人を表現している。同時代の大島渚監督や若松プロも国家を描いていたが、本作の方がイメージ先行で作られていて単純に面白かった。

主人公が国会議事堂に突っ込んでいくパターンは、同年の若松プロ足立正生監督「性遊戯」(1969)でも用いられていたが、本作の方がずっと有効的だった。何しろ突っ込んでいくのが日本刀を振りかざした”三島由紀夫”なのだ。彼の演説に聴衆たちは耳を貸さず、ジェームズ・ブラウン「パパのニューバッグ」(1965)にのせて踊り狂う。その光景は翌1970年の自衛隊市ヶ谷駐屯地を予見している。

※本作は故・高野悦子氏が遺した日記集「二十歳の原点」(1971)に唯一記されている映画作品である。1969年6月24日の鉄道自殺の一か月ほど前の日記に感想が記されている。

1969年5月12日(月)
「無人列島」という映画をみました。六十分もので淡々と描かれていたけど内実のあるものでした。人間における相互の関係は殺すか殺されるかという関係(愛においても闘争においても)ではないかと思いました。権力に反抗した日出国は最後に殺されてしまうのでした。次作品にどんなものが出るか楽しみです。
被爆者である日出国という戦後日本の象徴としての少年が、修道女(アメリカであり、戦後民主主義の象徴)の傀儡として育てられ、『GOOD-BYE』で舞台となる韓国の人間が戦時下の日本人差別を批判する語りが記録されるという、象徴を重ねたドラマが組み立てられるが、日出国は国会議事堂の前で三島由紀夫的(石原慎太郎と異なり、体制に靡くことはない)に褌姿で刀を持ち、大文字の政治に抵抗しようと試みるもそのフロアで流れる西洋音楽につられて踊り出すという逃れ得ない円環構造の中のアメリカ的民主主義に金井勝自身が自らを位置づけようとする思考が垣間見える。そして成長した日出国が自らの子供に対して下す行為は、真の意味において日本が自立するためには、再びアメリカによって破壊されなければならぬという強烈な皮肉が提示されていることも読み取れるが、なにより面白いのはこのデビュー作で自らをどうにか戦後日本人としての自我を確立しようと試みたであろう金井が次作においては、韓国に自らのルーツを見出そうと試みることである(日本へのGOOD-BYE!)。

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