それは愛する人を裏切った痛みであり、他者の過ちを赦す痛みでもあったり、それぞれがそれぞれの苦しみを受け入れるまでの、受け入れてからの物語。型破りな大学教授役のマーティン・シーンがとにかく最高。ディック・リチャーズ映画における音楽、賛美歌のように効果的に使われている。『男の出発』で流れる「Amazing Grace」、『ブルージーンズ・ジャーニー』で流れる「You are my Sunshine」、『愛の7日間』で流れる「愛の歓び」。それにしても、父と幼き子供との別れはどうしてこうも泣けるんだろう。『哀しい気分でジョーク』(これも傑作)との二本立て希望。ディック・リチャーズ、素晴らしいよ。