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ガメラ2 レギオン襲来のbackpackerのレビュー・感想・評価

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)
4.0
◾︎ガメラシリーズ第10作

【作品情報】
公開日   :1996年7月13日
作品時間  :99分
撮影    :ビスタビジョン
監督    :金子修介
製作    :土川勉、佐藤直樹、南里幸
製作総指揮 :徳間康快
脚本    :伊藤和典
音楽    :大谷幸
特技監督  :樋口真嗣
出演    :永島敏行、水野美紀、石橋保、吹越満、藤谷文子、螢雪次朗、川津祐介、鈴井貴之、大泉洋、安田顕、ほか

【作品概要】
金子修介監督による平成ガメラ三部作第二作。
前作の1年後を舞台とした本作では、前作が長崎の五島列島→福岡の福岡ドームや博多湾→長野の木曽山脈→富士山→東京という、西から東への縦断移動をしたのに対し、北海道の札幌→宮城の仙台→栃木の足利から利根川という、日本の北から東にかけてを蹂躙するコースを辿った。

当初は、過去作の敵怪獣を登場させる(候補はギロンやバルゴン)案が検討されるも不採用となり、新怪獣レギオンが創造された。
レギオンが共生する巨大な草体(レギオンプラント)は、『ウルトラQ』に登場する"巨大植物ジュラン(マンモスフラワー)"へのオマージュと言われる。

96年第17回日本SF大賞、97年第28回星雲賞映画演劇部門・メディア部門賞を受賞。


【作品感想】
「タガが外れてようが腐ってようが、それを守るのが私たちの仕事です」

平成ガメラ三部作の第二作では、不気味な昆虫のような怪物レギオンの、繁殖・生態系維持のメカニズムとの戦いを描く、自衛隊大奮闘作品です。
本作での自衛隊の活躍ぶりは、前作よりも更にスケールアップしており、特に札幌パートにおいては、まさしく自衛隊こそ主人公と言っていいほどです。

核爆発に匹敵する大爆発を起こし、宇宙を股にかけて繁殖する草体と、そのプラントと共生する生命体という、これまでにない新発想の怪獣を生み出した製作陣は本当に素晴らしいですね。

平成三部作は、三作品どれをとっても、それぞれに個性があり、いずれも見応え満点です。
そんな三作品全てに登場する、ガメラと心通わす少女・草薙浅黄の物語は、彼女の持つ勾玉の崩壊と共に、本作にて一応の帰結を見たように思えます。


完全に余談ですが、エンドロールを見ていて、レギオンに最初に殺される札幌市営地下鉄の運転士を、田口トモロヲさんが演じていたと知りました。

次作『ガメラ3邪神〈イリス〉覚醒』では医師役でしたが、『小さき勇者たち〜ガメラ〜』では参事官役(なんとこの参事官、年齢は40歳らしいです!キャリアの中でも相当なエリートですね)になるなど、着々とポジションをあげていますね。

しかしまぁ、ガメラの常連?俳優の最初の役が、こんなチョイ役だったとは……驚きました。
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