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アツカマ氏とオヤカマ氏
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『アツカマ氏とオヤカマ氏』に投稿された感想・評価

◎極上サラリーマンコメディ 上原謙ベストアクト

1955年 新東宝 モノクロ 90分 スタンダード
*全般にピンぼけ気味、まぁまぁ支障はない

岡部冬彦(1922-2002)のマンガを原作(*1 )とするサラリーマン物で森繁久彌出演となれば、東宝の社長シリーズ(1956-70)の亜流の粗製濫造型コメディかと誰しも疑うだろう。
*1 岡部冬彦お台所訪問(1958)
2014-08-17 22:27:34
ameblo.jp/kimokenblog/entry-11911367758.html

しかし、実際には、因果関係が逆さまで、本作は、東宝の藤本真澄が製作の指揮を取り、同じく笠原良三が脚本を担当した社長シリーズのプロトタイプだという(*2 , 3 )。

【以下ネタバレ注意⚠️】





*2 よみがえる日本映画vol.3[新東宝篇]
2012.1.6-2.5 アツカマ氏とオヤカマ氏
www.nfaj.go.jp/FC/NFC_Calendar/2012-1/kaisetsu_17.html

*3 『へそくり社長』(1956年・東宝・千葉泰樹)
佐藤利明(娯楽映画研究家・オトナの歌謡曲プロデューサー)の娯楽映画研究所
2020年4月16日 15:52
note.com/toshiakis/n/nd3acb48c18af

佐藤利明氏は、本作について「いわば藤本真澄の東宝への復帰準備作でもあった」と書いているが、Wikipedia によれば、1947年の東宝争議により東宝を引責辞任した藤本は「藤本プロダクション」を設立して各社の製作を請け負い、1951年に東宝に復帰したとある。
本作に藤本とともに製作に名を連ねる金子正且は、1947年に藤本と東宝を退社、藤本プロを経て、1957年に東宝に復帰したとWikiにあるから、本作は、東宝の藤本が、と言うより、藤本プロの藤本と金子が製作を請け負った例ということかも知れない。

また、東宝社長シリーズのプロトタイプとしてのサラリーマン映画には、いずれも源氏鶏太原作による、山本嘉次郎監督『ホープさん』(1951年)、市川崑監督『ラッキーさん』(1952年)、春原政久監督『三等重役』(同年)、鈴木英夫監督『続・三等重役』(同年 以上いずれも東宝)がある。

*4 東宝サラリーマン映画の出発 - 家族主義的会社観について -
坂堅太 人文論叢(三重大学)第3号 2016
researchmap.jp/kensaka/published_papers/22787291/attachment_file.pdf

新東宝の本作は、森繁久彌・小林桂樹・上原謙の出演、千葉泰樹監督で、笠原良三が脚本を手がけたという点で、東宝の社長シリーズ第一作『へそくり社長』(1956年)につながるということなのだろう。

さて、ついつい考察編が長くなってしまったが、本作は、サラリーマン物はもとより、日本産の現代もの純喜劇映画として、最高水準の、とにかく面白い、爆笑連続の大傑作だ。

正直、喜劇作家小津安二郎の最高傑作『淑女は何を忘れたか』(1937年 2024.3.15レビュー)に肩を並べる優作だと思う。

マンガ原作だけあって、人物の造形は類型的だが、アツカマ氏小林桂樹はもちろん堂々と厚かましく、オヤカマ氏上原謙は小言幸兵衛よろしく次々と文句を垂れ、ウラガナ氏細川俊夫は常に悲観的で後ろ向きなことばかり宣い、ハンサム氏江見渉はポマードをべったり髪に付けては大好きな三原葉子に匂いが嫌と逃げられる。
「類型的だが」と逆説で述べたのは、マンガのように類型的なのに、どのキャラも一人の人格としてハマっていて、見事に彼らがアンサンブル・コメディを演じるからである。

いやぁ、先輩レビュアーで言及されている方もあったが、確かに二枚目かも知れないが「大根」だという定評の上原謙が本作では滅法いい。
小津喜劇における斎藤達雄も顔色を失うほどの喜劇役者ぶりを見せてくれている。

特に、終盤。
ボンクラ支店長森繁久彌から、営業成績が不振の社員の首を斬るように告げられた上原課長が、「そんな残酷なことは私には出来ません! 社員だって人間です。いい時もあれば悪い時もある。波があるんです。社員たちに対する親心というものがないんですか、あーた!」と上司を面罵したシーンには感動させられた。

たんなる何ちゃっておチャラけサラリーマン・コメディぢゃなかったんですね、本作は。

芸人俳優の筆頭格である森繁久彌を、狭い支店長室に閉じ込めて、短い時間だけ好きに芸を披露させたのも成功の一因だろう。
そもそも本作には芸人役者は森繁しか出演していないから、ギャグを役者に丸投げするという野放図な放任は、最小限の森繁コーナー以外は行われようもないからだ。

面白い、笑えるシーンは枚挙にいとまがないが、失意のオヤカマ氏上原課長が、バー「モナリザ」のマダム相馬千恵子に愚痴を聞いてもらっているときのBGMがよりによってベートーヴェンの第五交響曲「運命」なのには笑った。
クラオタが寄る名曲喫茶ならともかく銀座のバーで「運命」かけるかっ、ちゅうに(笑)。
もちろん、その様子を近くのカウンター席で伺っていたアツカマ氏小林桂樹が、上原課長がトイレに立った隙にマダムの隣に座ると、BGMは軽快なラテン系に変わるのである。

総じて三木鶏郎による劇伴も素晴らしく、上記のごとく、クラシック、ジャズ、ブルース、ラテンと異なるジャンルを見事に使い分け、笑いのシチュエーションを効果的に盛り立てていた。

女優陣も粒揃いで、ほとんど全員が誰かに恋しているのも明るいコメディとしては極めて好もしい。

オヤカマ氏の恋女房は、近ごろ一番気になる女優である花井蘭子。
本作では、おっとり型の古いタイプの奥方様かに見せて、見事にモナリザ発覚からの離縁宣言、その理由は「嫉妬ぢゃなくて、あなたがお仕事でお辛いときに何故わたくしに相談くださらなかったのか、そのことが悔しくてならないのです」と口説くと、ハッと我に帰ったオヤカマ氏は、素直に妻に「悪かった」と詫び、二人は愛を確かめあう大団円。

まったく理路整然たる、泣き笑いの浮き沈みを手際よく演じて見せてくれるのだった。

そうそう、建売文化住宅における小津喜劇『お早よう』(1959年 2024.3.24レビュー)でもメインテーマの一つだった「テレビ買って」の巻は、4年早い本作では三鷹台の上原課長のお屋敷でもまだ高嶺の花。
アツカマ氏のスクーターとのバーター取引でようやく上原邸に鎮座ましましたテレビジョン大明神。

禿頭出っ歯の三代目三遊亭金馬師匠の落語放送(演題は「小言念仏」?)があったかと思うと、木挽町歌舞伎座から「仮名手本忠臣蔵」四段目を生中継。
いかな名優が演じていたのかと思ったら、クレジットに、塩谷判官=澤村昌之助、大星力弥=美舟洋子、由良之助=関三十郎とありました。

*5 アツカマ氏とオヤカマ氏
www.jmdb.ne.jp/1955/ce002570.htm

*6 歌舞伎俳優名鑑 澤村昌之助 (初代)
meikandb.kabuki.ne.jp/actor/408/

*7 関三十郎 改訂新版 世界大百科事典
kotobank.jp/word/関三十郎-1179313/

この歌舞伎座の席に、オヤカマ氏課長がモナリザ相馬千恵子マダムと仲良く座っているのをブラウン管に見つけた末娘が「あっ、お父ちゃまがいる!」の叫びから、前述の花井蘭子奥様との修羅場が展開するのではありました。

はい、とにかく良質のコメディ、お薦めです。

《その他の参考》
*8 アツカマ氏とオヤカマ氏
1955年7月19日公開、90分
 ※音楽=古関裕而は誤りで正しくは三木鶏郎
  また、社名はハヤシではなく富士スクーター
moviewalker.jp/mv24288/

*9 新東宝データベース 1947-1962
アツカマ氏とオヤカマ氏
nipponeiga.com/shintoho/film/1955/19550719.php

*10 日本映画1920-1960年代の備忘録
2021-06-15
アツカマ氏とオヤカマ氏 1955年 新東宝
nihoneiga1920-1960.hatenablog.com/entry/2021/06/15/125923

*11 映画音楽書物遊戯等断罪所
アツカマ氏とオヤカマ氏 (モノクロ) A 邦画
2006/08/2900:33
danzai449.blog19.fc2.com/blog-entry-3806.html?sp

*12 日のあたらない邦画劇場
アツカマ氏とオヤカマ氏 2011年02月06日
home.f05.itscom.net/kota2/jmov/2011_01/110115.html

*13 昔の映画を見ています
千葉泰樹「アツカマ氏とオヤカマ氏」
2011-10-05 08:24
mukasieiga.exblog.jp/15741304/

*14 映画ウォッチ 2018/4/25 更新
映画「アツカマ氏とオヤカマ氏」ネタバレあらすじ結末と感想
eiga-watch.com/atsukama-oyakama/

《上映館公式ページ》
シネヌーヴォ日本映画大回顧展
新東宝 映画まつり
 Preseted by 新東宝キネマノスタルジア
2024.7.6〜9.6 シネ・ヌーヴォ
www.cinenouveau.com/sakuhin/shintoho2024/shintoho2024sakuhin6.html
岡部冬彦の漫画を映画化。タイトルバックは役者に寄せた描き下ろし?

小林桂樹のチャームゆえか、無責任男以前のためか、明朗サラリーマンものに仕上がった。背広姿でラビットスクーターを乗り回すケイジュは、グレゴリー・ペックを思わせるとは言い過ぎ。眉毛を上げ下げする上原謙もキュート。女子社員三原葉子が初々しい。細川俊夫に幸あれ。

忠臣蔵四段目観劇場面あり。
新東宝森繁シリーズなるDVDでの鑑賞
ちなみに森繁は特別出演であまり出てきませんw

【あらすじ】
小林桂樹演じる渥美鎌太郎(アツカマ)がスクーター会社の営業部に転勤してくるところから物語は始まる
会社には上原謙演じる課長大宅鎌太郎(オヤカマ)がおり
両者ともその名前の通り厚かましい、やかましい性格でそんな2人の漫才のようなかけあいが繰り広げられます

【感想】
原作は当時連載されていた漫画らしい
どんな漫画なのかは知らないけとおそらく短編漫画で、そのエピソードを抜粋脚色した感じかと

そこそこ楽しい映画だし気楽に見れるのがいいところなんだけど、たいしたお話でもないので記憶には残らない系の映画って印象

ちなみにエピソードとしては
アツカマはオヤカマ課長の娘(久保菜穂子)をモノにするために、オヤカマ課長のご機嫌をとったり弱みを握ってみたり
無能な支店長(森繁)に理不尽なノルマを要求され、上からも下からも板挟みなオヤカマ課長
ってことでアツカマの恋は成就するのか、森繁のノルマは達成できるのか、この2点がメイン

なんか見ていて思ったのか2人のやりとり、雰囲気がこち亀の両津と部長みたいだなぁーって

小林桂樹はあつかましさはもちろん、おとぼけ具合だったり腹黒さなんかもはまってます
上原謙はなかなか意外な役かなと、こんなやかましかったり表情豊かな上原謙って見た記憶がない

最後に、、、上原謙の次女の名前が「ポツコ」
なんつー名前だよって思って調べたら、その「ポツコ」ちゃん役の子役上田みゆきの当たり役「ポッポちゃん」なるものからきてるみたい
ちなみにその後上田みゆきさんはアニメの声優でも活躍されたかたらしくご存命
うん、よくわからない知識は増えました

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