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ティファニーで朝食をのyamadakabaのネタバレレビュー・内容・結末

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

オードリー・ヘプバーンが主演したことと、ヘンリー・マンシーニの「ムーン・リバー」でおなじみの「ティファニーで朝食を」。自由奔放で天真爛漫なホリー(オードリー・ヘプバーン)がポールと恋に落ちる、そんな恋愛モノ。

原作で描かれていたテーマと映画で描かれていたテーマが180度変わってしまっていたそうだけど、当時の映画製作の時代背景を考えると、なぜそうなってしまったか、わかるらしい。

トルーマン・カポーティが書いた原作では、ホリーを通じて女性の新しい生き方を描いている。自由に生き、世界を駆け巡り、男性に縛られない、そんな女性。エンディングでも、ポールの元を去って行く。映画版でも、自由な生き方をしようとするホリーであったけれど、本心はそうではなく、最終的にはポールの元に落ち着いくという、小説とは真逆の展開に。1960年代当時のハリウッドでは、男女の一般的な恋愛しか描けなかった、というのが原因だそう。

映画ではオードリー・ヘプバーンを起用することで、本音と建前で揺れ動くホリーの女性像を作り出すことで、男女の恋愛話に仕立ててあるけれど、本来の物語の持つメッセージはそこではなかったみたい。

そう言われると、映画は知名度ほど面白い感じしなかった気もするのも納得できる。

冒頭からずぶ濡れになるラストまで、オードリー・ヘプバーンの魅力やオーラは十分に堪能することができるから、それだけでも見応えはあるといえば、あるのだろうねえ。
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