河豚川ポンズ

マンマ・ミーア!の河豚川ポンズのレビュー・感想・評価

マンマ・ミーア!(2008年製作の映画)
3.4
もう誰が主役だよって映画。
一体前世でどんな徳を積めば自分の父親候補がピアース・ブロスナンとコリン・ファースとステラン・スカルスガルドになるのか誰か教えてほしい。

エーゲ海にある島でホテルを営むドナ(メリル・ストリープ)とその一人娘のソフィ(アマンダ・セイフライド)。
ソフィが結婚することを機に島全体でお祝いムードだったが、ソフィはこれをチャンスにあることを実行する。
生まれてから一度も知らされなかった自分の父親が、ドナの日記を読んだことで3人いたことを知り、彼らを招待して誰が本当の父親か確かめようというのだ。
知れば間違いなく嫌がるだろうドナには秘密にし、ついにサム(ピアース・ブロスナン)、ハリー(コリン・ファース)、ビル(ステラン・スカルスガルド)の3人が島にやってくる。

ABBAの音楽とともに展開されていく典型的なミュージカル映画だけども、個人的にはそこまで好きになれなかった。
最初と後半あたりからまだ少しずつ面白くなった印象だけど、中盤はドナがどうしてそこまで3人との過去を嫌がるのかはっきりせず、あくまで現在の娘に対するけじめの問題として片付けようとする。
それなら過去回想をがっつり入れて、遊び倒してたドナのろくでなしっぷりイベントでも挿入すればよかったとも思うのだが…
ソフィもソフィでなかなかにわがままなので、振り回されるドミニク・クーパーがどうにも不憫に見えてくるし、そりゃあんな風に怒るわ。
まあそんな気になる過去を今度の続編でやってくれるというので、少し野暮なのかもしれない。
観る前のイメージは本当の父親をめぐってアンジャッシュのコントみたいなことをして、ドタバタするのかなと思ってたもんだから、そこらへんもそこそこに済まされたのが少し残念だった。

どちらかというと本当の楽しみかたはABBAの音楽を聴くものなのだろうけど、自分にはABBAに全く思い入れが無いのが致命的だった。
エンディングは好きだけど。
やっぱり世代じゃないというのはこの映画を観る上では大きなハンデだと思う。
ピアース・ブロスナンは他のキャストと比べてもそんなに歌上手くないのには少し笑った。
なんでもそつなくこなしてくれそうなイメージだったけど、こればっかりはダメみたいですね…