セルジオ・レオーネ円熟期の西部劇。
流れ者のハーモニカ吹き、ギャングのシャイアン一家、鉄道王モートンに雇われたフランク、マクベインに嫁ぐため都会からやってきた元娼婦のジルの4人を中心に物語は進む。
今作ではヘンリー・フォンダが悪役フランクを演じている。悲しい音色のハーモニカの謎の男はブロンソン。クラウディア・カルディナーレが凛とした気高いヒロイン像を演じていて時代を先取りしている。シャイアンのジェイソン・ロバーズは悪い奴だが一癖あるキャラクターで、西部劇に多いタイプ。やはり西部劇はキャラが起ってなんぼというのがわかる。
円熟期とあってカットがいちいちカッコいい。ブロンソンの登場シーンは痺れる演出だ。そして定番のクローズアップショット。油ギッシュな男のドアップが暑苦しくも、緊張感があってイイ。最後に明かされるハーモニカの謎も泣かせる展開。