消息を絶った友人を捜すべく、東北地方へと出立した混血少女（青木リカ）が、謎の組織が送り込んでくる暗殺者に付け狙われる。凡天太郎の劇画を映像化している、東宝産のズベ公映画第2弾。

前作に比べると、エログロが著しく後退しているが、それ以外の部分での娯楽性の向上が見受けられる。暗殺者を飄々とかわしていく展開が痛快であり、突拍子もないアクションで笑わせてくれる。

ドラマ内容は、東北で姿を晦ました黒人少女を捜索するうちに、警察官と悪徳組織の癒着を知らされるパターン。姉御（浜かおる）を中心に据えた任侠劇が刺激的だが、主人公サイドとのクロスオーバーに若干の物足りなさが感じられる。

冒頭部、主人公の背中を3人称視点で捉えながら、相手を追い詰めていく場面が超絶カッコいい。また、主人公が何度も着替えるため、70年代サイケ期のコスチューム・プレイを楽しむこともできる。

主題歌サイコー踊らせて〜。梵天コスチュームに黒マント。殺し屋をホームに軽く突き落とし、三沢に向かう列車のなかではお稲荷さん→焼きそばパン→お煎餅→缶ジュース→ピーナッツ→フーセンガムをパチン→デザートにミカン。食欲満たしていざ雪の舞い散る三沢は基地の町。いつのまにか車掌ファッションのリカ。道中サングラスの皆さんがキラーンって効果音で同伴。サシでやり合っていると、水中や崖っぷちで勝手に切腹する刺客たち。甲板で大量虐殺されて海中放り出される場面ではアルプス一万尺の口笛バージョンがかかる。水前寺清子スタイルの女親分・浜かおるさんはリベンジ時にはボンドガールみたいな黒レザー。闘う女は今作でも忙しい。変態高木均に囚われた藤木孝はブリーフ一丁で鞭打ちの刑、派手なリアクションさすがの藤木孝。トランス歌手のあのひとのお国訛りがすごくイイ。ずっと聞いていたい。

日活無国籍アクション風。かなり中平康ぽさが増す