騎士道小説を読み過ぎて現実と妄想の区別がつかなくなった男が自らを騎士だと思い込み、老馬と従者を連れて旅に出る物語。
プラットフォームに出てきたから気になって観てみた(^^)滑稽でなんとも言えない気持ちになるシーンもあったけど、実話じゃないとのことで安心して観ることが出来ました笑
これが実話やったら目も当てられない😇

この時代の映画にしてはカメラワークが良かったと思います。痒いところに手が届くカメラワークと言いましょうか。カメラアングルが絶妙で見やすいです。内容は小説の「ドン・キホーテ」に則っていると思います。子供の頃に児童書になっていた「ドン・キホーテ」を読んだことがあるだけなので記憶が定かではありませんが。はっきり言っちゃうと全編あんまり面白くないんだけどラストは何だかうるっときました。ドン・キホーテは見ていて痛々しいけど本や映画などの世界観に浸って自分が異世界にいるようなふわふわした気持ちになることってあるよね。

主演のシャリアピンを初めて知ったのだけど、まじでこの映画は彼のための映画のようなものでずっと歌いっぱなし。ウェルズ版のフランシスコ・レイグエラよりも、ギリアム版のジャン・ロシュフォールよりもずっとドンキホーテしてる。映画自体は第一の旅をサンチョとミックスして焚書で終わる。パプスト版は焚書を異常なほど長く映す。小説内でまさに今書かれつつあるドンキホーテが燃やされることの過激さが原作にはあったから、フィルムじゃないと筋が通らないのだけれど、それはフィルムだとまじで一瞬で燃え上がってしまうから？