Jaya

4匹の蝿のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

4匹の蝿(1971年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

殺人を犯した気がするドラマーロベルトが謎の人物から脅迫され追い詰められていくサスペンス。刑事コロンボ的なキーワード方式タイトルだったとは。でも出てきたのはどう見ても蚊。

細かく考えると色々とおかしかったですが、冒頭から独特な撮影と編集と演出で世界観に引き摺り込まれるよう。さすがに網膜云々はおいおい、という感がありましたが、それもさほど気にならず。

犯人がニーナとは割と早い段階で気付かされます。ニーナの背景にも無理があるんですが、ニーナ自身の熱演が素晴らしい。あれだけ説明じみた独白を飽きさせない。他の出演者も、アロージオを筆頭に皆キャラ立ってました。

加えて劇伴が素晴らしい。明確にシーンにピッタリきているわけではないのに、作品の空気に合っていて魅力を盛り上げる音楽。ディオ登場カットのハレルヤは面白かったです。

キッチリ笑わせてくれる台詞回しもいくつもあり、地味ながらどうやって撮ったのか不思議なカットも多く、正統派サスペンスの中に強烈な独自色が示された名作でした。
Jaya

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