Xavier

マイライフ・アズ・ア・ドッグのXavierのレビュー・感想・評価

4.0
イングマルが、村上虹郎にしか見えないんだよなぁ…
50年代のスウェーデン。
兄と病気な母、愛犬シッカンと暮らすイングマル。父親は仕事で南洋の海に出掛けたまま、ずっと帰って来ない。
夏になり母の病気が悪化したイングマルは、田舎に住む叔父の元に預けられる事になる。そんな中、男の子のふりをしている少女ザガと仲良くなり、毎日を楽しく過ごすイングマルだったが…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
母が大病を患い、父親不在の為に、大好きな愛犬シッカンとも離ればなれ、更に親戚の家に預けられる事になる…というともすれば重くなりがちな話を軽やかに描いている。

イングマルの歳ぐらいって、まだまだ親に甘えたい盛り。でも母の病気は、それをさせてくれない…どころか見知らぬ土地で暮らさないといけない。
普通なら心細くなり、泣くこともあるだろう。イングマルにとって良かった事は
引き取られた田舎の住民達が変わっていた事だったと思う。叔父の階下に住む老人はイングマルに"読んでくれ"と渡す本が"下着のカタログ"だし、年がら年中屋根の修理をしている男もいれば、叔父のように人の土地に勝手にあずまやを作るような人もいる。
個性的っていうか、変わった人ばかり。
でも、そのお陰で母と離れて暮らす寂しさを紛らわせる事が出来た事がイングマルにとっては幸せだったと思う。
夏が終わり、家に戻ったイングマルは幸せそうじゃなかったしね。

まぁ、それにしてもイングマルぶっ飛んでいるわ。まだ母のところにいるときは
たき火をして、あわや大火事!ってこともあったし、田舎に行けば行ったで、女の人の裸が見たいが為に、屋根に上り、そこから滑り落ちるってこともあった。
笑えるシーンにはなってるんだけど、一歩間違えれば…って事だしね。

1人の少年の成長物語。
面白かったなぁ…

それにしても、子供が主人公なのに所々下ネタをぶっ込む北欧映画って凄い…
Xavier

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