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『青空どろぼう』に投稿された感想・評価

4.0
三重県四日市市の四日市コンビナートで起きた日本4大公害の一つ、四日市ぜんそくと公害、裁判などを記録してきた澤井余志郎氏を通し、公害の詳細を紹介したドキュメンタリー映画。
澤井氏が記録した当時の状況は、自分が知っている表面上の情報とは全く違い、悲しみ、憤り、辛さが嫌と言う程伝わって来たし、強い衝撃を受けた。9才で喘息になり苦しみながら亡くなった少女や、自殺した人達など生々しい記録はとても辛く、悲しくなったし、当時の四日市市長の経済優先で市民の犠牲はやむを得ない、と言う考えには強い憤りと怒りを覚えた。ショックだったのは、四日市市近海の海が、50年以上経った今でも魚が住めない死の海になっている事には驚いたし、恐ろしくなった。更に恐ろしいのは、日本では誰もが絶対勉強してきたこの恐ろしい出来事を、いまだに有耶無耶にしようとする企業、行政の経済優先の考えがあると言う事だった。この作品は単に公害の恐ろしさが伝わるだけでは無く、企業の闇や、日本の法律、政治についても考えさせられるし、考えるきっかけにもなると思えた。
澤井氏が三重県内の小学校を周り、公害についての授業を行っている事は、尊く思えたし、尊敬の念を抱いた。本作では語られていないが、残念ながら2015年に澤井氏は亡くなったが、彼の悲願だった公害資料館を本作きっかけで造られたのは、心震えるものが。
ぶみ
3.0
阿武野勝彦、鈴木祐司監督、東海テレビ制作によるドキュメンタリー。
日本四大公害の一つ、「四日市ぜんそく」の過去から今を追う。
映像は公害裁判の原告の一人、野田之一と、公害を発生時から記録してきた公害記録人、澤井余志郎の姿を中心に、宮本信子のナレーション、本田俊之の音楽をバックに進行。
公開は2010年なので、既に撮影時からは十年以上経過しているものの、これは今も継続している現実であることを再認識させられることに。
とりわけ印象的だったのは、被告側である企業の社員が、自分は発生当時を知らない世代だからと平然と言ってのけ、暗に私たちは関係ないオーラを醸し出していたことと、四日市市長が市長になってから二年も経っているというのに現場の声を聞いていなかったということで、問題に正面から向き合わず、そんな言い訳が本当に通じると思っていること自体が、数多いる政治家と同様で、恐ろしいと感じた次第。
四日市の青空を奪った泥棒は誰か、何を優先すべきかを真摯に問い続けてくる一作。

経済優先から、人間尊重へ。

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