日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人の作品情報・感想・評価・動画配信

「日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人」に投稿された感想・評価

ほったらかしきた問題が明るみに出て国民が批判しないと政府は動かない。恐ろしい国だよ。
残留邦人もかなり高齢になってしまった上にコロナが流行ってしまっている中、国籍を取得するための調査も一層難しくなっているのかなと思う。
自民の「良い」政策映されるだけできな臭く感じちゃう自分もネトウヨと一緒、
映画は良いも悪いも映してるように観えたけど!
タバタ

タバタの感想・評価

3.9

チケットをいただいたので、見た。
戦争の影響で国籍を持たない日本人のドキュメント映画。チケットをいただいてなかったら出会わなかった映画だと思う。結論、見てとても良かった。勉強になればいいなと思っていたけど、一つの作品としてとても楽しめた。

教科書で見た情報、いわば知っていると思っていたことが、私は全然理解できていなかった。(なんなら心のどこかで、まじまじと見ることを避けていたかもしれない。)
国籍を持っていないと無国籍は、意味合いとして全然違う。無国籍を認められると、祖国(ここの映画で言う日本)に国籍を取らせるよう勧告を出せる。でもここで問題になっているのは、無国籍も認められていない、つまりどこの国にも認識されていない人たち。

この権利としてのゼロ地点から、みんなで団結、支援して、国に権利を主張、損害賠償を求める。

こんな裁判の変遷があったのか、、(法律を学んでいたのに、もったいないことをした。もっと学んでいればよかった)
この話問わず、裁判にとても興味を持った。人が人を裁く以上何かしらの歪みは出てしまう。
そこをどう言語化して解決に持っていくか。裁判って面白い。

実家に帰ったらホコリをかぶった判例集を読み返してみたいと思う。
戦争によってフィリピンと中国に残されてしまった日本人のドキュメンタリー。
国籍がなく教育も就職もできないというのに、政府は助けようとせず、そのままこの問題を、人をなかったことにしようとしてる。
このドキュメンタリーは、広報であり、記録である。
私もこのことについてよく知らなかったので、見れて良かった。

ナレーションやテロップなどTVのドキュメンタリーっぽい編集だけど、だから内容が非常に分かりやすい。

今後は月に数本はドキュメンタリー見るようにしたいですね…
bags

bagsの感想・評価

4.5
1945年8月14日「居留民はできる限り現地に定着させる方針」


戦後中国残留邦人という存在があり、十数年に渡って大々的に帰国事業が行われてきたこと
その後様々な問題が発生していたことも承知していた(が認識を改めなければとも感じた)

自分の両親も朝鮮半島や満州から引き揚げてきている
当時祖母の父が経営していた印刷所の資産一切を残したまま大急ぎで日本に引き揚げ、幼かった父もドブ川の水で渇きを癒したとも言っていた
いまの自分があるのも様々な運のゆえなんだなと子どもながらに聞いていた


一方で人知れずいまだ放置されたまま時間と共に消えゆく問題があるという
それを広く知らしめるために作られたのが本作品

当時フィリピンには数万人ほどの移民がおり、現地女性と結婚し子供を儲ける人もいた
彼らは終戦と同時に母子を残した形で強制送還、その子どもたちは日系人への迫害を恐れ無国籍状態となったという

「国家は国民を守る義務があるにも関わらず国民を遺棄してきたのではないか」

戦後80年近く経過し、当事者として直接知らない過去については政治や歴史家に解決を任せ、自分たちは未来において過去から学んだ結果を反映すべき、と考えていた
しかし未だ認知されない、現在進行形の問題があるという事に少なからぬ衝撃を受けた

一般論としてコミュニティは過去の世代が起こした問題に対して責任を持つべきだといわれる
少なくとも1945年以降にいまこの国が新しく出来たと考えていないのであれば、戦争によって発生した未解決な不公正は現在の世代で解決させないといけないと感じる
棄民

中国残留孤児については、
日本に帰って来れた、良かった良かったと、抱き合っていた映像は覚えている。
けれど、自分の中でもそこまでの記憶で終わってしまっていた。
そこから先の苦難な生活など知る由もなく。

敗戦で全てが逆転する。
日本人であれば殺される。
ひたすら逃げるしかない、生きるためには。
日本語を話してはいけない、忘れるしかない。

フィリピンでは、いまだ国籍のないまま生活している日本人を父に持つ子どもたちも今やお爺さん、お婆さん。娘や孫たちと暮らしている。

これまで、無国籍ということを真剣に考えたことがあっただろうか?
どこの国からも保護されず、下手すれば不法滞在者扱い。
これはフィリピンのみならず、インドネシアやその他周辺の国々にも実在しているのでは…
こうした事実は、今の政治家は知っているのだろうか?いや、知らずに政治家をやっているのなら、末恐ろしいものがある。

過去に国に対し従順に尽くさせてきて、局面が変われば、後は現地で頑張ってくれ!と言い切っていたんだ。

イザとなると日本という国は、冷酷なことをする。
そして気まずくなると、知らないふりを押し通す。

海外で日本国民に何かあるときには、全力で守りきります!
果たして今の時代でもきちんと対応してくれるのか?
口先だけで、同じことを繰り返すのではないか?

「また来なさいね!」
そこにいたのは、日本の普通のお婆さんだった。

でも、撮影後
亡くなってしまったらしい。

時間の過ぎゆくままに、風化に逃げるのではなく、今こそきちんと向き合うべき課題だと思う。
日本人としての誇りを持ちたい。
この件について全然知らなかったことが恥ずかしい。いっぱい教えてもらえる映画だった。
今まで一度も気にした事がなかった国籍。その国籍の有無で人生がこんなにも変わる事に何とも言えない気持ちになった。またカンタンに国籍を取り戻す事も出来ない歯がゆさもあった。知らない事を知る事が出来る事は大切だと思った。
Jaya

Jayaの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

編集が余りにも巧みだと思いました。
フィリピンと中国、背景の異なる残留邦人の問題を、共通点のある一つの大きな問題としてまとめ上げて提示する技量は素晴らしいと思いました。
加えて、それぞれの問題点を丁寧に、きちんと判決文や法的文書なども添えてかなり分かりやすく解説しており、法的紛争を扱うドキュメンタリーとしては稀にみる高水準のものだと思いました。

双方において、国籍取得に至る障壁を詳細に描きながら、それで終わりではなく、その後に起こる更なる問題点についても丁寧に言及しており、かつ、現状としてどのような動きがあるのかも示されており、撮影者側の、これらの問題への本気の姿勢が痛いほど伝わってくるようでした。

いずれにおいても、解決の見通しは政府や裁判所の見解に大きく左右されるのですが、政府見解などを見るに、やはり常に変わらない、古くて新しい問題であるかのように感じました。
中国残留邦人の判決中に、受忍論や、軍は国民保護は目的としないという本質論を見るに至っては、虚脱感とともに、ある種の納得も覚えました。

私は中国残留邦人については少し知った振りになっていただけでしたし、フィリピンに至っては問題の存在すら知りませんでした。
このような問題を巧みに提示してくれたこの映画に感謝するとともに、その「解決」を願って止みません。
cromax

cromaxの感想・評価

5.0
やっと最終日に見れました!多分今年見たドキュメンタリー映画でナンバーワンかも。今まで無国籍の人に対する自分の認識が余りにも軽くて、(1)不法滞在で罰金を科せられることも、(2)教育を受ける権利も無く(3)外国に行くこともできない。と詳しく判り、(3)はパスポートが持てないから判るけど、フィリピンや中国以外にも、このような置き去りにされた子供達がいるのでは?と考えさせられた映画でした。

私の大正生まれの母親と叔母(母の妹)が、父親から満州移住するか?と問われて、
「嫌よ、そんな寒いところ」とわがまま言ったお陰で行かなくて済み、母達が残留孤児になってたかもしれないと思うと紙一重な気がしました。

今のコロナを見てもマスク2枚配っただけで判るように、諸外国のような検査もせず、つくづくこの国は国民の命を守らないのだなと思いました。

加賀美さんのナレーションもこの映画の質を高めてくれましたね。