🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-543 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-590

🖋チャールトン・ヘストン× ジャネット・リー＋オーソン・ウェルズ× マレーネ・ディートリッヒというなんと素晴らしいキャスティングの演技合戦。。。これだけでも十分に賞賛に値します。その上監督・脚本がオーソン・ウェルズ！！現在ではカルト映画としての地位を確立しているオーソン・ウェルズの開作です！！

🖋️とにかくオーソン・ウェルズの最高の画像づくりと演出が冴え渡っている作品。特によく知られている映画冒頭の長回し、ラッセル・メティの力を借りたカメラワーク。。。これらで醸し出されるダークな雰囲気と緊迫感は圧巻です。

🖋️国境の町に拡がるどす黒い陰謀を描いたホイット・マスタースンのミステリ小説を、ウェルズが脚色・監督したフィルム・ノワール作品ですが、前述のようにモノクロの映像美と凄いキャスティングによる演技合戦がほんと素晴らしい作品です。とりわけ、このダークな雰囲気にマッチした、ウェルズ自ら演じるクインランの特異なキャラクターと存在感は凄いです！！さらにあまり登場時間は少ないのにラストで全てを持っていくマレーネ・ディートリッヒはもう存在感そのものでした！！

😳Story:（参考: allcinema）
メキシコ国境の小さな町で起こった車の爆殺事件。偶然にも現場を目撃したメキシコ政府の特別犯罪調査官ヴァルガスは事件の捜査に乗り出すが、アメリカ側の担当者であるクインラン警部はヴァルガスの介入を露骨に拒否。だが上司の命令で、クインランはやむなくヴァルガスと共同捜査を開始する……。

🔸Database🔸
・邦題 :『黒い罠』
・原題 :『Touch of Evil』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1958
・日本公開: 1958/07/29
・上映時間: 96分
・受賞 : ※※※
・監督 : オーソン・ウェルズ
・脚本 : オーソン・ウェルズ
・原作 : ホイット・マスタースン『Badge of Evil』
・撮影 : ラッセル・メティ
・音楽 : ヘンリー・マンシーニ
・出演 : チャールトン・ヘストン、ジャネット・リー、オーソン・ウェルズ、マレーネ・ディートリヒ

🔸Overview （映画. com）🔸
「マクベス(1948)」以来のオーソン・ウェルズ監督作品の登場である。探偵作家ホイット・マスターソンの「悪の記章」を原作とする、メリカ＝メキシコ国境の町に起こった爆殺事件にからまる、両国の捜査刑事の対立と不気味な警察内部の腐敗が、国境町の風土感を生かして描かれる。撮影監督は「千の顔を持つ男」のラッセル・メティ。音楽は「世界を駈ける恋」のジョセフ・ガーシェンソン。主演は「悪魔に支払え！」に次ぐウェルズ自身に「十戒(1957)」のチャールトン・へストンと「ジェット・パイロット」のジャネット・リー。その他「追想」のエイキム・タミロフやジョセフ・カレイアなどの性格演技者が選ばれている。特別主演として「情婦」のマレーネ・ディートリッヒ、「赤い風車」のザザ・ガボールが登場。製作は「翼に賭ける命」のアルバート・ザグスミス。

• #死ぬまでに観たい映画1001本

冒頭の車に爆弾を仕掛けてから爆発するまでのシーンを長回しで映したのは確かに良かった。しかし、そこ以外特筆するようなところもなく、犯人の追跡を描いた部分のストーリーが会話劇が中心すぎて退屈に終わってしまった。

批評家から"黙殺"された作品



ストーリー
メキシコ国境の小さな町で起こった車の爆殺事件。偶然にも現場を目撃したメキシコ政府の特別犯罪調査官ヴァルガスは事件の捜査に乗り出すが、アメリカ側の担当者であるクインラン警部はヴァルガスの介入を露骨に拒否。だが上司の命令で、クインランはやむなくヴァルガスと共同捜査を開始する......。


監督・主演　オーソン・ウェルズ



序盤の長回しは天才。
これが生まれる時代を間違えた天才か。
実に見事。現代の基礎となるような斬新な作品だっただろう。

ストーリー的には大した事はない。
ありきたりでそこまで面白くなく、見応えは感じられない。
しかし、キャストが演じるキャラクターたちの持つパワーが凄まじく、現代にはない。
これが独特な間や空間を作り出している。
オーソン演じるハンクなんてもはやオーソンの演技力によってここまで持ってきたようなもんで彼を中心に映画は回ってると言っても過言ではない作り方。
この時代にこの内容をやる勇気と原作を大幅に変更するだけの度量は大したもんだろう。
まだ差別意識の薄い時代に思い切った変更だ。

現在ではカルト的人気を誇る今作。
当時は散々な批評だったが、ゴダールやトリュフォーの大絶賛により今や名作の仲間入り。
作家主義の作品ってのはやっぱ人を選ぶんだな。