黒い罠の作品情報・感想・評価

「黒い罠」に投稿された感想・評価

Yuno

Yunoの感想・評価

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講義で鑑賞。長回しによってバルガス達と車に乗った富豪を同じ画の中に収めることで、彼らが同じ世界の延長線上に事件があり、人種間の緊張や混乱が決して無関係ではないことを示しているように感じた。
映像の魔術師オーソン・ウェルズ。
その集大成とも言えるほど圧巻の映像技術。その数々に見惚れているうちに物語は終わる。
修復されてよかった。
授業中に映画に関して先生が言った発言をめっちゃメモしてる人いたけど、メモするより普通に画面見てればいいと思う。
僕は握力ないから大学入って以来ペンを持つことを諦めてしまった。お陰様でなにも覚えてない。
ナレーションの流れはとてもスムースで素晴らしいしキャラクターも面白い。まるで90年代のスリラーのようだ、50年代の味がない。スタイルまでも。ワイドレンズが大好きだ!
これも名作で良かった。
こよー

こよーの感想・評価

4.2
「空間の振付」ていわれたという映画。ストーリーはともかく演出が神懸ってる。超イケてる。
★ 誰がために映画は在るのか?

不遇の天才、オーソン・ウェルズ監督作品。
ということで、本作は『偉大なるアンバーソン家の人々』や『上海から来た女』と同様に、監督の意向に副わない編集が施されていたそうです。

しかし、今回鑑賞したのは“修復版”。
冒頭で「これはオーソン・ウェルズのメモ書きによって修復したバージョンである」と注意書きが出てきました。

これは…無粋ですねえ。
そんな前提があると「どこがダメだったのだろう」とか「修復した場所はどこか?」なんて鑑賞中に過りますからね。そういう裏話は最後にしてもらいたいものです。

だから、正直なところ。
冒頭の長回しや、監督さん自ら演じた“巨漢の刑事”など、惹き込まれる要素はありましたが、物語の流れが蜃気楼のように曖昧で散漫だったため、疑問点ばかりが先立ち、純粋に楽しむことが出来ませんでした。残念です。

以下余談(と云う名の言い訳)。

映画って誰のものなのだろうか?
…なんて考えていたら「映画を撮ること」と「家を建てること」の相似性に辿り着きました。完成した映画は出演者や監督のものではなく、出資者(製作会社や委員会)のもの…という解釈が“正論”なのでしょう。

だから、僕たち観客は“鑑賞料という名の家賃”を支払って映画の世界にお邪魔する立場(借主)ですね。そう考えると、立地条件や窓からの景色を売りにするように、どんでん返しや俳優さんを前面に押し出すのも理解できます。

でもね。
本当に大切なのは住み心地だと思うのですよ。
それは建築士のアイディアや現場監督の技術、心遣いから生まれるもの。映画で言えば「何を伝えるのか」と考え抜いた膨大な熱量。それが伝わってくるから僕たちは熱狂するのです。

まあ、そんなわけで。
大切なのは住む場所ではなく暮らし方。
つまり、観客の心がけ次第で映画は変わる…はず。そんな思いで作品に接しているつもりですが、出来ないことも多々あると思います。その際はご容赦ください。平に、平に。
舞台はアメリカとメキシコの国境。道徳心漲るメキシコの麻薬捜査官がアメリカの汚職警官を追い詰めるという展開は、国境問題に痛烈に牙を剥く。冒頭の長回しワンカットが有名なシーンであるというのは後から知ったが、初見でも只事ではないことは明らかで、ラストまで釘付け。
監督のオーソン・ウェルズ自身がこれ以上ないくらいの汚れ役でキレ味最高。スーザン(ジャネット・リー)の美貌にもウットリだしターニャ(マレーネ・ディートリヒ)の目も忘れがたいが、個人的MVPは夜勤のメガネくん(『激突!』のデニス・ウィーバー)
 「監督のオーソン・ウェルズがすごい!」って感じで、「作品としてすごい」とこまで行ってない気がする。有名な3分20秒におよぶ長回し撮影など、映画ファンなら押さえておきたい箇所は多い。でもウェルズならまず「市民ケーン」を観るべきですね。
前知識なく観たら
出だしの長回しのシーンが
有名なんですね。

1度観ただけでは
着いていけなくて
字幕の出かたも不自然で
ウィキペディアで復習してなるほど!

ウィルズは勿論のこと
(この頃は巨漢)
チャールトン・ヘストンだったのですね。
ただ、アメリカ人の風貌で
メキシコ人の役をやっていたので
混乱してしまいました。

マレーネ・デートリッヒ、
ジャネット・リー
と豪華出演陣です。

アメリカとメキシコの国境付近で
起こった暗殺事件。
アメリカ側の刑事ハンク(ウェルズ)と
たまたま居合わせたメキシコ側の刑事マイク(ヘストン)が事件を追います。
このハンクが証拠でっち上げで検挙率を挙げている悪徳警官なんです。
でも人望は厚い。
マイクは正義感に満ちている刑事で
新妻のスーザンも巻き込まれていきます。

ハンクは過去に妻を亡くしたようで
そのエピソードがもっと知りたかったな。

嘘、友情、裏切り、恐怖、正義
とても見応えありの作品でした。
冒頭の長回し爆破シーンは非常に有名で、「ファントム・オブ・パラダイス」等でオマージュされている。

杖(ケーン)と市民ケーンが繋がっているという町山解釈は、な、なるほど!という感じ。
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