真っ黒こげ太郎

ザ・トーナメントの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ザ・トーナメント(2009年製作の映画)
4.4
殺人競技会ロンドン2012開幕!!

(2009年の映画である事に関しては置いておこう…。)




7年に一度行われる、30名の中から最強の殺し屋一人を決めるバトルロワイヤル。
裏社会の殺人競技会「トーナメント」。
その様子は町中の監視カメラで映され、参加者は爆弾付きの発信機を身体に埋め込まれ、24時間以内に決着が付かない場合は発信機ごと爆破される。

今宵もイギリスの街ミドルスブラで「トーナメント」が始まった。
そんな中、訳あって殺し屋と間違えられて「トーナメント」に参加させられてしまったダメ神父のマカボイは、殺されそうになった所を女殺し屋のライライに救われる。

果たして殺人競技会に巻き込まれてしまったマカボイの運命や如何に。
そして壮絶な殺し合いの中で、生き残るのは誰か!!!




7年に一度行われる殺し屋同士の殺し合いの死闘を描いた、ハード・バイオレンス・アクション。
監督は後に「ファイナル・スコア」や「FALL/フォール」を手掛けたスコット・マン氏。
某レビュワーさんがレビューしてたのを見たら懐かしくなったのと、久しぶりにTSUTAYAの方を覗いたら目に留まったので再鑑賞。
(実は二度目の鑑賞。)

「90分間殺し屋同士で殺し合いonly!!!」という脳ミソカラッポ、単純明快、ドンパチオンリーな内容!!!ツッコミ所も多し!!!

だが、ドンパチアクションの要はしっかり揃ってるしクオリティも高くて、アクション盛りだくさんで押しまくりな愉快な内容なので、終始楽しく見れました。


話に関しては「追跡装置の判定ガバガバすぎない!?」「ってか大会のルールもガバガバすぎひん!?」「一般人巻き込みスギィ!!!」「それで赦されるのはアカンやろ」等のツッコミ所は沢山あります。
とはいえそれぞれの必要最低限の人物の中でキャラクターは良く立っているし、「黒人殺し屋の復讐劇」や「巻き込まれ神父の災難」、「女殺し屋が○○を殺した動機」等、ストーリーはベタで先は読めるけど適度に捻ってあって意外と悪くない。
(まぁ「アクションだけ見てればそれでええやん」な内容なので、そこら辺は気にするだけ野暮かもしれへんが。)


アクションに関しては銃撃、爆破、カーチェイス、肉弾戦と何でもござれ。
スナイパーライフルや二丁拳銃等、銃器は盛り沢山で銃撃戦も迫力満点。
殺し屋同士の戦いながらバスとタンクローリーがぶつかり合うカーチェイスは展開されるし、ロケランや手榴弾も炸裂しまくって壮絶な火薬爆破も盛り沢山!!
人体爆破もやたら多く、死に様は大体ブルータル!!!w

肉弾戦に関しても皆動ける人揃いで、パルクールや格闘アクションもキレがある。
因みに殺し屋の一人にあのスコット・アドキンスさんが居て、ヒロインとのキレッキレな肉弾戦の見せ場も用意されている。
ただ、最初に戦う小ボス程度の扱いなのでアッサリ退場してしまうのがちょっと残念。

アクション方面の難点としては、後半登場人物が限られてからは物語メインな場面がやや多くなり、そこら辺が少したるくなってしまう点。
前半部分が話のツッコミ所を吹っ飛ばすドカスカまみれなで愉快な半面、それが落ち着いてドラマが増えるとツッコミ所の部分が”粗”と気になってしまうのはいただけないですね。


確かに物語は洗練されてない(寧ろかなり大味だ)し、B級なので低予算を感じる所も多々ある。
しかし、銃弾や火薬等が咲き乱れるドンパチアクションが減りつつある昨今、王道を行くドンパチ娯楽アクションを楽しめる喜びで評価が甘くなっちまう俺を誰が責められるというのか。
頭カラッポにして休日に昼飯喰いながら脳死状態で火薬爆破やドンパチや格闘アクションを楽しめる、良質B級アクション映画です。
(グロい場面が多いのにようメシ喰いながら見れるな)

過度な期待は禁物なので、大作をレンタルしたついでに見つけたり、午後ローとかでやってたのを偶々見たりする分には悪くないと思うので、この手のジャンルが好きな人はどうぞ!!!