カンヌ映画祭で短編パルムドールを受賞した作品。

ヨリス・イヴェンスはなんでもない風景を瑞々しくかつ美しく撮る天才なのかもしれない

セーヌ川近辺の景色、遊ぶ子供たちの姿、多数の空瓶が奏でる音色、とにかく映像も音も恍惚とするほど美麗で泣けてくる

• #名作短編
• #短編パルムドール

水のあるところに人は集まって、走ったり踊ったり働いたり自由に生きてる。恋人たちと水面の煌めきが同じフレームに収まる美しさって、世界を限定できる映画ならでは。だけど、船に乗ると川の流れで限定されたフレームが流動的になり、世界が拡がり続ける。門が開くラストに感動。

川の近くで遊びまわる子供の内の一人が物を投げ捨て、投げられた物が川に落ちる瞬間をわざわざカットを変えて撮ってる辺りドキュメンタリーっていうジャンル分けが無意味に思えてくる。ただ面白いのが急に暴風が吹き荒れ雨が降る数分だけなのが残念。