主演はヴァンダム！敵の親玉はサイモン・ヤム！ジョン・ウーの匂いもリンゴ・ラムの匂いも染みついている男たちがアメリカを舞台に繰り広げる正統派香港ノワール！『男たちの挽歌』大好き人間の僕には堪らない1作でした✨

裏社会で生きてきたヴァンダムは家族のために足を洗う覚悟をするのだが、丁度その頃ある事件に巻き込まれた妻が中国人ヤクザによって殺されてしまう。玉砕覚悟の血で血を洗う復讐劇が今始まる…！

若い頃は下品な色気を漂わせたハッスルマッチョのスカしたハンサムというザ・お調子者な雰囲気だったヴァンダムですが、2000年代以降は悲壮感や哀愁を漂わせた役柄も多くなっていて、その基盤になったとも言えるのが本作の演技だと思います！顔に刻まれたシワ、疲れ切った目、それでいてなお彫刻のように綺麗な肉体、そして衰えを知らないキック…！この頃はまだ40代ですが、今後歳を重ねていくうちにどのような魅力が増えていくのか、その方向性が見えた作品だったように感じられます🙌

ストーリー展開的には最初の復讐の舞台となるのが中国人売春宿だったり、最後の対決の場が真夜中の港だったり、そこで繰り広げる闘いでヴァンダムが大爆発の最中で二丁拳銃をブッ放したり、もう『男たちの挽歌』オマージュの嵐！また、ヴァンダムが属している得体の知れないファミリーの只者ではない雰囲気や、使用人ポジションのキュートな太っちょおじさんが拷問シーンで劇的なバイオレンスを見せる展開もギャング映画らしくて楽しい！そんなヴァンダム側の善人たちも次々に抗争の餌食になって…という展開も心を熱くしてくれます🔥

しかし決定的に残念だったのがアクション演出です！本作が製作された2004年頃は『ボーン』シリーズが産み出した「早カット割りアクション」を全B級アクション映画が粗悪にマネしていた時代で、本作も例外ではなかった…。カーチェイスもバイクチェイスも格闘戦も、全てが基本的に粗悪な早カット割りアクションに仕上がっていてとにかく目が忙しいし、状況が把握しにくい。大きな枠組みは古き良き80年代風にしてアクションだけは最新の手法を取り入れたような「現代アップデート版香港ノワール」を作りたかったのかもしれませんが、技術が全然追い付いていなかった…。ちなみに本作は途中までリンゴ・ラムが監督していたのですが、諸事情によりフィリップ・マルチネスに監督が移ったらしいです。もしリンゴ・ラムがそのまま撮っていたらアクションもガッツリ80年代風になっていたのかな…？ならそっちの方が観たかったかもな…😢

と、長々と語って来ましたが本当に想像以上の傑作で個人的には大満足でした！当時アメリカ本国でビデオスルーになってしまったというのが何とも悔しいのですが、なんと日本では劇場公開されたらしいです！もしかしたら僕がここまで盛り上がっているように、日本人ウケの方が良かったのかもしれませんね😌

• #アクションスター第3世代

あれ？思ったより好き？笑
近年ジャン=クロード・ヴァン・ダムが出演している映画をあまり見ていないんですが、2004年の今作を見ても、かなり年取ったなぁなんて思いました。

ヴァン・ダム映画、昔は午後ロード枠でよく見てましたが、mark数はあまり多くないです。
昔過ぎて覚えてなかったりすることもしばしば笑

この映画で一番好きだったシーンは、おっさん2人の電動ドリル拷問ショーかな。
ミディアムロングからクロースアップぐらいで細かくカットしまくるので、ほどほどにグロく、ほどほどに緊迫感があり、ほどほどに苛烈でした。

あとは、タンクローリーの無意味な爆発ですね笑

俺はヴァンダムで行く！

この時期のヴァンダムを観たことがなかったので観賞。手に取ったのは『レクイエム』というヴァンダム復讐もの。大事な奥さんを中国マフィアに殺されたので、法を無視し殺しに殺しまくるノワールアクション。ヴァンダムの役柄がもともとその道のプロという事でもあるので『狼の死刑宣告』とはまた違った感じ。

で、思っていたよりも血の吹き出しが多くなかなか見応えのあるシーンもあった。特に拷問のドリルシーンは最高。怒りに任せるスタイルは嫌いじゃない。(そのシーンはヴァンダムではないんですけど笑)
アクションに関しては普通といったところ。凄くもないしチープでもない。格闘よりガンアクションが多かったため、やっぱりヴァンダムは生身で闘ってほしいというのはある。
ただ今回サイモン・ヤムが悪役で参加しているのが香港映画好きには堪らない。ほとんどアクションはないものの、冷酷なマフィアのボスとして存在感抜群。
ヴァンダムとサイモン・ヤムの2ショットは興奮する。