▪️JP Title :「トロン」
Original :「Tron」
▪️First Release Year : 1982
▪️JP Release Date : 1982/09/18
▪️Production Country : アメリカ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2020-572 再鑑賞
🕰Running Time : 96分
▪️Director : スティーブン・リズバーガー
▪️Writer : スティーブン・リズバーガー
▪️MusicD : ウォルター・カルロス
▪️Cast. : ジェフ・ブリッジス、ブルース・ボックスライトナー、デビッド・ワーナー
▪️My Review
時代的にはまだパソコンもWindowsとかの前、MS-DOSなどで動いていた時代にこれだけの着想点を持った作品が創られることに感嘆します。公開当時、初めて鑑賞した時、かなり衝撃的な映画だったのを覚えています。それはコンピュータグラフィックス（CG)が初めて本格的に導入された映画で、CGとアニメミックスのそれまで見たことがなかった映像でしたから。
ゲームセンターを経営している元コンピュータ技師（ジェフ・ブリッジス）は、自分を首にした会社社長（デイヴィッド・ワーナー）の不正を暴くべく会社に潜入しますが、そこで罠にかかってコンピュータ世界の中に閉じこめられてしまいます。やがて彼は全プログラムが支配する兵士たちに追われながらも、不正の捜査を続けるプログラムと協力しあい、敵の陰謀を打ち砕いていきます。。。
本作は、ディズニー・プロが初めてCGを導入し、ミクロの電子回路に展開する戦いを“光のアート”として映像化したSF作品です。
映画史上初めて本格的にCGを導入して主たる画面をアニメミックスで作り出し、その魅力でドラマ世界を構築していったことで話題を集めたSF映画ですね。いわばCG映像の先駆たる記念碑的作品です。青vs赤のコントラストの画面や、メカの直線的移動などは、独特の世界観を作り出し、コンピューターの内部世界を美麗な映像とプログラムの擬人化という手法で表現したのは秀逸です。やはり当時のCGならではのレベルを感じることもありますが、感嘆以外の何者でもありません！！
ストーリーそのものは勧善懲悪ゲーム型で分かりやすく、ウェンディ・カーロスのシンセ音楽もその世界観にピタリはまっており、ひとときその世界観に浸るのも本作の醍醐味です。監督は『風の惑星』などのスティーヴン・リスバーガー。さらに、ティム・バートンがアニメーター、クリス・ウェッジがCGプログラマー、「エイブル・システム」のスーパーバイザーとしてロバート・エイブルが参加しているんですね。
エンディング主題歌のジャーニーの「Only Solutions」も印象的です！！

▪️Overview
コンピューター内での権力闘争を、コンピューター・グラフィックスを駆使したアニメと実写フィルムを織りまぜて描く。コンピューター・グラフィックスはＴＶコマーシャルや映画の一部（例えばマイクル・クライトン監督のLookerに使われたことはあるが、これほど全面的に使われたのは初めてのこと。）監督・脚本は80年に動物のオリンピックを描くアニメ『アニマリンピック』（日本未公開）を演出したスティーブン・リズバーガー。彼と製作のドナルド・クーシュナーがこの作品のアイディアをディズニー・プロに持ち込んで、製作が進行した。製作指揮はディズニー・プロ社長のロン・ミラー、撮影はブルース・ローガン、音楽はウェンディ・カーロスが担当。主題歌をジャーニーが歌っている。メカニック・デザインをシド・ミード、衣裳デザインをジャン・メビウス・ジロー、背景デザインをピーター・ロイドが手掛けている。特殊効果監修はリチャード・テイラーとハリソン・エレンショウ。アニメのぺインティングには台湾のアニメーターが参加している。出演はジェフ・ブリッジス、ブルース・ボックスライトナー、デイヴィッド・ワーナー、シンディ・モーガン、バーナード・ヒューズなど。（引用:映画. com）

【映画はもう21世紀！】

映像作品で初めて全面的にコンピュータグラフィックスを導入した、80年代のディズニーSF映画。

アーケードゲームの開発データを同僚のディリンジャーに盗まれた主人公フリンが、証拠を見つけるために会社に忍びこんだものの、管理プログラム"MCP"に見つかってしまい、電脳空間に送られてしまうストーリー。
あのシドミードが手がけたデザインがとても魅力的な逸品。

まず、この物語で描かれる現実世界は、とてもディズニーとは思えない雰囲気なのが目に留まる。
人々は昔ながらのアーケードゲームに熱狂中で、そのゲームを制作した巨大ソフトウェア会社では、MCPがディリンジャーの制御を振り切りペンタゴンやクレムリンにアクセスして自身の権力を拡大しようとする。

このコンピュータを操作する側の不完全さや、巨大企業とAIの暴走を示唆する描写は、ディズニー作品と言うよりかは、むしろ『ウォーゲーム』『ブルーサンダー』『ロボコップ』などのハイテク機器を題材にした80年代のサイバーパンク作品に近い。

ところが、フリンが電脳空間に迷いこんでしまってからは、これが一気に変わってくる。
その電脳空間ではMCPが全プログラムの実権を握っており、プログラムはMCPの許可がなければ移動することさえも許されない。
そしてそんな暗いディストピアを打ち倒そうと、警備プログラム"トロン"がユーザーからの力を得てMCPに立ち向かっていく。

そう、実はこの電脳空間で繰り広げられるストーリー展開や構図そのものは、従来のディズニー作品のそれと全く同じなのである。
先進的なアートがおりなす夢と魔法の世界。
正義の戦士が悪の支配者を倒し、世界に光を取り戻すファンタジーなおとぎ話。
それを全部"プログラム"に置き換えて、当時最先端技術の"CG"を用いてコンピュータの中に構築させ、そこに現実社会における企業の暴走を阻止する話と直結させたのである。

一番重要なシーンはラストの夜景だと思う。

街や道路から放たれる美しい光の筋からは、現実の世界も、プログラムの世界も、本当は大して違わないことが伝わってくるのだから。

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トロン


ストーリー
巨大ネットワークを抱える企業・ENCOMのエンジニア・アランは、社長デリンジャーの行動方針に反発して同僚ローラとゲームセンターに繰り出す。その店の経営者フリンは彼の元同僚だったが、その才能に恐れをなしたデリンジャーに会社を追い出されていた。


主演　ジェフ・ブリッジス


隠れた名作だと思っている。
世界で初めて全面的にコンピューターグラフィックスを導入した映画として話題を集め、コンピューターの内部世界を美麗な映像とプログラムの擬人化という手法で表現した点が特徴。

アカデミー賞を受賞出来なかったのがおかしいくらいよく出来ている。

まず、今から40年以上前にこのレベルのこのクオリティの作品が作られていた事に驚ろかされる。
今見たって古い映像、昔のゲーム映像にしか見えないかもしれないが、ストーリー性やこの世界特有のデザインや機能性など、先見の明があるとしか思えない高レベル。
(勝手な考察だが、仮面ライダー龍騎の乗り物は今作から来ていると思っている)


今や世界のトップクリエイター、ティムバートンがアニメーターとして参加し、ジョンラセター(ピクサーを干された大物)も唸らせた作品。

何がすごいって、廃れることのない画期的てなデザイン性とゲームをプレイしているようにのめり込む不思議な世界観。
これでもか！ってくらいふんだんに青ライトが使用され目がチカチカする。


個人的に続編トロンレガシーも最高だし、待ちに待った最新作「トロン:アレス」も公開決定なのでオススメ！
今作を例えるならジョジョの奇妙な冒険1部。トロンレガシーが3部でアレスは…。
とても楽しみである。