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バトル・ロワイアル II〜鎮魂歌(レクイエム)〜のminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

1.1

このレビューはネタバレを含みます

バトルロワイヤルの劇場版オリジナル続編。前作から3年後、全体主義国家に反旗を翻した前作主人公がたて篭もる島を、中学生三年生のクラスに無理やり襲撃させる話。
撮影中に深作欣二監督が死去したため息子の健太氏が完成させた。

前作の良かった部分が全て無くなった奇跡の駄作。

まず、藤原竜也を倒せばゲーム終了という設定は、通常バトルロワイアルとは言わない。
クラスメイトが殺し合うという凄惨な物語がテーマだったのに、敵を1人に確定させてしまったものだから単なるサバイバルゲームごっこに成り下がっている。全員、ヘルメットに迷彩服だから見分けつかないし、前作ほど登場人物に魅力がない。全員が同じ武器装備になってるから運の要素も知恵比べの面白さもない。しかもこのゲーム、映画の半分くらいで有耶無耶になって終わるし。前作と同じ手法でゲームの弱点突かれるなんて政府無能。唯一、面白くなりそうだったクラスメイトが男女ペアで一蓮托生という設定もほとんど効果なし。
そもそも、この作品の舞台は架空国家のはずなのにいつの間にか日本になってる。
藤原竜也が語る反大人、反戦、反米のメッセージが非常にチープで、説得力がない。政府も烏合の衆の中学生に攻めさせるくらいなら、孤島にミサイル攻撃するとかいくらでも短期終結させられるのに。終盤の戦闘も単調で全く盛り上がらない。

見る価値があるとしたら竹内力の怪演だけかなあ。
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