真っ黒こげ太郎

DAGONの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

DAGON(2001年製作の映画)
4.5
いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん!

いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん!

いあ!いあ!くとぅるふ ふたぐん!

意味はさっぱり分からん!w




悪夢に悩まされる株屋のポールの為に、友達夫妻のハワードとヴィッキーを連れてバカンスに来た妻のバーバラ。
だが、乗っていたボートが座礁!船底から浸水し始め、ヴィッキーは足を挟まれてしまう。

近くの港町は何故か人の気配がない。
ポールとバーバラは友達夫妻を助ける為に、どうにか港町に上陸。
教会の神父を通して救出の船を寄こしてもらうことになった。
だが、何故か友達夫妻が船内から消えていた。

警察に報告する為に、バーバラは電話があるホテルへ向かう。
救助に行っていたポールも遅れてホテルへ。

だが、港町は異様な雰囲気に包まれおり、バーバラはとっ捕まり、ポールの謎の連中に襲われる!!!
その港町、インボッカは邪悪な神ダゴンに支配された、狂気の町だった!!!




恐怖小説作家ハワード・フィリップス・ラヴクラフト氏のクトゥルフ神話の代表作「インスマウスの影」をモチーフとした、モンスター・ホラー。
監督は同じくラヴクラフトさん原作の「死霊のしたたり」を手掛けたスチュアート・ゴードンさん。
そして製作には同じく「死霊のしたたり」を手掛けたブライアン・ユズナさん。

この間見たスチュアート・ゴードンさんの作品がどうにも不完全燃焼だったで、口直しに以前から気になってた本作を鑑賞。
今作はちゃんとユズナさんが制作に関わってるだけあって(爆)不気味な怪奇の世界でクリーチャーやグロが展開される、ある意味安心して見られる内容です。w
(やっぱユズナさんが組んでるとグロや特殊メイク方面で満足できるな!!!www)


因みに自分は「邪聖剣ネクロマンサー」というゲームでクトゥルフ神話を初めて知って、それからは神様の名前とかはあちこちのアニメや漫画やゲームとかで聞きはしましたが、どういう物語とかはさっぱり分からない、完全なニワカのトーシローです。w


本作は「遭難して助けを求めに来たらヤバい村だった!」という親の顔より沢山見たストーリー展開(もっと親の顔を(ry)で、今作では邪神ダゴンが現れた理由や村が豹変してクリーチャーだらけになった理由がしっかり描かれてるので、クトゥルフ初心者な俺でも分かりやすい内容。

村の生々しい不気味な雰囲気はしっかり描かれてるし、ぬめぬめクリーチャーの連中の気味悪さも流石。
夜のシーンが多い為、中盤のクリーチャーたちの群れは見ずらかったのは残念だったが、あちこちでワキワキと蠢くクリーチャーの姿は見ていて楽しいし、不気味な生々しい世界観がしっかり表現されていた。

その中でもマカレナ・ゴメスさん演じるイカ娘は怪しさと美しさを兼ね備えていた。
クライマックスでは主役を喰う勢いで目立ちまくり、セクシーな姿まで披露する。
(とても後にキャンパスの殺人鬼になってヤバい顔する人とは思えんでゲソ。w)

クライマックスはオカルト感マックスで展開され、まさかまさかの衝撃の真実が明らかになる。
(あんなぬめぬめしたダースベーダーは嫌だ。w)
幾つか丸わかりなCGで描かれてる場面もあるが、ラストは独特の不思議な余韻を残していて良かった。

グロシーンは数は少ないが、あちこちで生々しさを引き立てる感じで上手く盛り込まれている。
特に後半では顔面の生皮を生きたままガッツリひん剥く過激なゴア描写が展開されており、スプラッター映画好きならココだけでも見る価値あり。


難点としては、不気味な世界観をじっくり描いているので、テンポ自体はかなりゆったり目。
中盤辺りは暗くて見ずらい場面も多いので、人によっては退屈かも。
後、予算の都合だからしょうがないと思うけど、クライマックスに現れるダゴンは安いCG丸出しなのはどうなんだと思ったぞ。w
(まぁ、予算も限られてるだろうし、ああやって表現するしかないと思うけど。)



低予算だと感じる場面やスローテンポに感じる場面も多々あり、SF要素も薄いが、クトゥルフ神話初心者でも入りやすい内容に、生々しくて不気味さとグロテスク感満点の世界観をタップリ味わえる、クトゥルフホラーの良作。

ディープなラヴクラフトさんのファンが見たらまた違う感想を抱くかもしれませんが、Blu-ray化されて再リリースされたのも頷ける逸品なので是非。