Jaya

懺悔のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

懺悔(1984年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

市長ヴァルラムの死体を何回もケテヴァンが掘り返したのは、ヴァルラムを筆頭とした政治権力に両親を粛清されたことへの復讐のためなのでしたというお話。ヴァルラムとアベルが見事な一人二役。

よく旧ソ連で撮れたなと思うような痛烈や揶揄。ヴァルラムの容姿からしてギリギリな気が。必ずしも責任の所在が明らかでない中で、それでも各思惑が糾合されて粛清へと突っ走る様子が諧謔を以て描かれていました。なるほどヴァルラム本人の責任が曖昧な場合も確かにある。

ヴァルラムの部下二人の不気味さとおかしみのバランス感覚が素晴らしいと思いました。アリアのシーンは印象的。唯一サンドロがハマってなかったかなあ。

回想も長過ぎ重過ぎな気がしました。悪魔への懺悔からのラストには感動を覚えつつもしかし、批判を超えたその先までは感じ取れませんでした。

めちゃくちゃにシュールな表現も多く、意図や示唆も含めた表現力豊かさに驚かされた名作でした。しかしちょっと長かったかな…。
Jaya

Jaya