テツロウ・タンバが案内役を務める死後の世界を描いたオカルトファンタジー第二弾。映画監督や脚本家でありスクリプトドクターでもある三宅隆太3も紹介していたことで気になっていた作品でした。

ストーリーは有って無いようなものだった前作と比べちゃんと作られており、冤罪で死刑になった男が天国に行きそこの素晴らしさを実感、真犯人にお礼を言おうとしたら（幽霊なので）怪奇現象にビビった犯人が自殺→地獄行きとなり彼を助ける為天使達と地獄へ…というユニークで面白いもの。

天国に着いてからの天使達の踊り云々が異様に長く睡眠必至ですが、序盤から囚人バスを乗っ取り八百屋の果物🍎が宙を舞うカーチェイスが有ったり鉄の柱みたいなのに乗っかり移動するシュールさ、思った程ダークではないもののカオス状態（というか騒がしい）の地獄とエネルギッシュな映像が続き、合成かもしれませんが何千人ものエキストラを使った終盤も大迫力。宗教ビデオ的胡散臭さも勢いとして昇華したかのようなバブル時代ならでは？のスケールが大きく濃い内容は前作以上に見応えは感じました。

女神役のジュディ・オング、裁判官役のタモリにサンマ・アカシヤをはじめ無駄に豪華なキャストにも注目。

無実の罪で死刑執行された囚人が、天上界へと導いてくれたことのお礼と前世の償いをするため、人間界の真犯人に接触しようと試みる。心霊研究家・丹波哲郎の死生観を基にしている、トンデモ・カルト映画の第2弾。

前作に引き続き、「死んだ人は霊界に里帰りする」「人間は天界を介して輪廻転生している」「人間界は修業の場に過ぎない」という持論を展開。目がくらむほどのアシッド感は、あいかわらずのもの。

天上界では、守護天使たちがザッツ・エンターテインメント調のレヴューを披露。一方、地獄はアナーキズム全開のスラム街になっている。ゲスト出演者の顔ぶれが豪華であり、奇想天外な異世界ファンタジーとしての完成度が備わっている。

なお、同シリーズにはオリジナルビデオの第3弾が存在しているのだが、小泉八雲編纂による「生まれ変わり伝説」を題材に取った、自己啓発ビデオに成り代わっている。

こっちが驚くわ！！！！！！！

満を持して（？）の「2」です。映画監督にして脚本のお医者さんであるスクリプトドクターにしてブルボニストにして入浴剤ソムリエ（以下略）の三宅隆太さんが、ライムスター宇多丸さんのラジオでお話されているのを聞いてからずっとずっと見たかった作品。本懐を遂げられて明日死んでも悔いはありません。なのでスコアは気にしないでください…（映画としてはもちろんアレです…）。
「1」の大ヒット（日本狂っとる）をうけてか、ひきつづきキャストも無駄に豪華です。霊界のヘンテコ衣装などデザインは桂由美さんのようです。なんで引き受けちゃったんだ……

さて、「2」は「1」よりトンデモ色が強めで、いやもともとトンデモなんですけど、ストーリーとしては友人に妻殺しの罪を着せられ死刑になった男（丹波）が霊界のあまりの素晴らしさと妻との再会に感動し、こんな素晴らしい霊界に早く送ってくれた友人（真犯人）にお礼を言わなくちゃ！と人間界にいったらただの幽霊なので友人（犯罪者）は罪の意識に苛まれて自殺。彼が堕ちた地獄に丹波たちが救いにいくが…という、一度読んだだけでは意味がわからない筋書きだと思うのですが、二度読まなくても問題ないです。

霊界を賛美するシーンが多く、「1」に比べて霊界の描写に斜め方向に気合が入っていて、「ミッドサマー」っぽさがありますし（妙な明るさも北欧っぽい←たぶん気のせい）、カオスの極みである地獄の描写、カルマを回収して終わるラストといい、驚天動地の100分間でした。