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天然コケッコーのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

天然コケッコー(2007年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ヒロインが通う田舎の学校は小・中学生合わせて6名しかいない。その学校にヒロインと同じく中学二年生の男子生徒が東京から転校してくる。ハンサムな転校生に色めき立つ女子生徒たちであったが、彼は田舎を小馬鹿にしたような態度で、ヒロインの第一印象は最悪だった。しかし、生徒全員で行った海での対話や買い物デートなどを通して、ヒロインと彼は次第に交流を深めていく。やがて中学三年生になった2人に進路問題がもちあがって…という話。
原作の少女マンガは未読。数年ぶりに再鑑賞。

自然豊かな村の日常描写がとても心地よい作品。大きな事件が起きるわけでもなく、恋愛エピソードも少女マンガ原作にしてはそこまで目立っていないのに、登場人物に感情移入できて、その行動に一喜一憂してしまう。修学旅行を絡めた都会と田舎それぞれで暮らす者の対比や、ヒロインたちの故郷そして学校への愛情が鮮明に描かれていて説得力があった。今ではすっかり個性派女優な感もある夏帆の出世作。この頃は清純派代表の若手のポジションでめちゃめちゃ可愛い。でも、この頃から演技はかなり達者。相手役の岡田将生は役柄もあるが後に「悪人」などで見せる軽薄な演技のイメージも強く、当時はいけすかない印象(笑)だったが、本人の素朴な人柄を知ってからは結構好きな役者さん。夏帆の後輩役のあどけない女の子が後に塗れ場もいとわない大人の女優になっているのも驚き。
ラストの「愛のあるキス」のエピソードがかなり好み。これは小学校の先生観たらたまらない映画だろう。あと、彼氏が丸坊主の校則の田舎の学校に行くのを拒んでいたのに、ヒロインの泣き落としで考え直すのは可愛らしい流れだった。
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