このレビューはネタバレを含みます
強盗犯の男は、犯行後盗んだ車であてもなく走り続ける。やがてたどり着いた海岸では、アイドルのMV撮影が行われていて…という話。
昨年公開の「ディストラクションベイビーズ」がバイオレンス描写の激しいインパクトのある作品だったので、同監督の過去作を鑑賞。
僅か41分の映画で、1人の男の逃亡シーンが続く淡々とした静かな作風なのだが、虚無感漂う不思議な雰囲気があって鑑賞後の余韻が重い。主人公が一切喋らないのに映像だけでこれだけの重さを表現しているのはすごい。
生と死を端的に描いているところが素晴らしく、終盤アイドルが撮影で快活に踊るシーンと主人公との対比がズシンとくる。
Zになる以前のももいろクローバーが出てきて主題歌も歌っているが、彼女らが出てくる場面とそれまでのシーンとのギャップがかなり大きい。
途中から気づいたがやはり舞台は千葉県だった…
