山田正助は物心もつかぬうちに両親と死別した。腹いっぱい三度のオマンマにありつける上、俸給までもらえる軍隊は、正助にとって『天国』だった。意地悪な上官のイビリも問題ではない。昭和7年大演習の…
>>続きを読む戦争に7人の息子たちを兵隊にとられ、そのたびに桐の木を植えて、子供たちの無事を祈った母・ミツ。一人、二人と戦死の報せが届き、長い戦争が終わっても、子供たちはついに誰一人戦地から帰ってくるこ…
>>続きを読む戦局は日増しに切迫し、梶の部隊も国境近い陣地で待機。思いがけず、少佐に昇進した友人の影山が赴任してきた。影山は、梶を上等兵に上げ、初年兵の教育にあたらせた。しかしそれが古兵の妬みをかい、初…
>>続きを読む昭和18年。ソ満国境に近い関東軍の兵舎に、初年兵の大宮貴三郎が配属されてきた。古参の有田上等兵が指導係を命じられるが、ヤクザの用心棒をしていた貴三郎は反抗的で上等兵たちの反感を買う。そんな…
>>続きを読む昭和18年。海軍二等兵として舞鶴海兵団に入団した白鳥をはじめとする若者たち。翌年2月に少尉に任官した彼らは、胸の内に複雑な感情を抱えながらも訓練に明け暮れていた。そして日本玉砕の報せが相次…
>>続きを読む生まれついての喧嘩好きで親兄弟からも見放された一匹狼・衆木。日露戦争に召集された彼は、転属を重ねて南支派遣軍に籍を置くことに。だが古参兵の横暴に正義感を爆発させ、重営倉に入ることもしばしば…
>>続きを読むアウシュヴィッツと並ぶ絶滅収容所ソビボル。死が待つとは知らず、多くのユダヤ人が国籍や貧富の差関係なく列車で送り込まれ、ガス室で大量殺戮されていった。残った者には虐待と屈辱の日々が続く。そん…
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