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『スケッチ・オブ・Peking』に投稿された感想・評価

3.5
「スケッチ・オブ・Peking」

冒頭、一九九四年戌年の北京。警察官の日常、横長の巡回、犬の捕獲、狂犬撲滅運動、新たな条例、痴漢、猥褻図画販売容疑の男、暴力、自転車、新米景観、治安を守る。今、発展途上国だった中国の街並みが写し出される…本作はニン・イン監督が一九九五年に監督し、トリノ国際映画祭グランプリ、サンセバスチャン国際映画祭審査団長賞・審査員特別賞に輝いた作品で、VHSのみでこの度、購入した初鑑賞したが素晴らしい。監督の有名どころの作品と言えば「北京好日」で、あれは大傑作だが、本作も良かった。やはり女流監督が北京に生きる人々の愛すべき可笑しさ、ユーモアたっぷりに描くとここまで面白いのかと思わされた。走る、追う、笑う、怒るの四拍子が揃った秀作で、これがソフト化されてないのが正直ショックである。本作の出演者はすべて素人俳優で、特に警官を演じるのはすべて北京市の警官及び武装警官であるとの事だ。やはり松竹ホームビデオがVHSを発売しているのだが、中国映画のほとんどを松竹が販売していてほとんどソフト化されてないのが困る。




さて、物語は北京の横丁を歩いていると自転車に乗った警官に出会う。彼らは中国公安省の未端を坦っており、ひたすら大衆のために働いている。日本で言う交番のお巡りさんに当たり、普段は彼らに関心を持つ人などほとんどいない。しかし、人々は困難に出会うと、このポリスボックスの警官を頼みとするのだ。このドラマは北京の下町、徳勝門分署を舞台に繰り広げられる、警官の日常を描いた物語である。楊国力は北京市の民警に勤務して7年のとんでもないベテランで、仕事には熱く真面目なのが取り柄である。旧正月を迎えた凍える朝、新米警官の王連貴の指導を任される。民警の仕事は戸籍の管理と治安維持、だが実態は治安といっても食事と排泄以外のことは全てを処理しなければならないと、自嘲気味に警官心得を語る楊。

彼が宿直に就いたある夜、酔っ払いが狂犬に噛まれ重傷を負うというとんでもない事件が起きる。署長の号令一下、署員一丸となっての野犬狩りが始まり、一週間後、遂に件の一匹の捕獲に成功する。非番の日、息子の遊び相手になる楊だが、夜勤が多く家庭のことがお留守になりがちな彼に、妻の不満は募るばかりだ。狂犬退治の功で、楊の署が公安局から表象され、気を良くした署長は狂犬撲滅運動に乗り出しはじめた。実は北京市内では、条例により飼い犬は禁止されているのだ。飼い犬調査の責任者にさえる楊、また仕事が増えてしまう…ある日、街頭賭博で捕まった男の取り調べを行う楊。いい訳をつけては逃げる男に様々な手口で遂に泥を吐かせる。

夜は夜で飼い犬調査、仕事仕事で楊のストレスは溜まる一方だ。宿直の夜、痴漢、猥褻図画販売容疑の男、次々飛び込む事件にほとほと疲れ果てた楊。禁止されている飼い犬の持ち主である工場長・王を取り調べるが、評判のしたたか者である王は楊を困らせる。挙げ句、警官なんて犬畜生だとまで言い放つ王に、楊の怒りは爆発、思わず王を殴りつけてしまう。翌朝、その件で処分される楊、三ヶ月の減俸に職権停止。しかし今日もまた、警官たちの日々は続く…とがっつり説明するとこんな感じで、ドラマチックな都市を映した作品である。本作の画期的な所は、警察を権力や官僚制度の象徴として批判していない点である。香港作品を代表するジャッキー・チェンのポリス関連の映画とは違い、本作の警察にはキレキレの強さは見受けられない。これが現実なのだろう…。にしてもこの監督は北京の町を移動撮影するのが好きだな。


いや〜、冒頭の長回しで、二人の警察官が自転車に乗ってひたすらこいで行く会話のシークエンスの台詞がほのぼのしくてたまらない。次のカットでは、彼らが映されずに、まだ発展途上国だった中国の荒涼とした北京の街並みの風景が捉えられ、そこに彼らのトークが聞こえてくる。工事用車が道路を渡ったり、住民たちが自転車に乗って街を走る場面など、今でこそ車社会だが、当時の中国はかなりの自転車大国だったので様々な人が自転車を乗っているどこかしら懐かしい感覚を覚えるワンシーンだった。任務である犬ー匹を追いかけるのに何十人って言う警官が木の棒を持ってひたすら走るのロングショットで捉えたりするのが笑える。そして犬を見つけて捕まえたと思ったらみんな一斉に棒で犬を叩くんだから痛々しい。張芸謀監督の「秋菊物語」の村と同じ村かと問い詰める警官の下りが笑えた。

あの犬を没収される家族のシーンで、娘さんが泣いちゃう場面はかわいそう。息の白さが目立っていたのは冬だからなのだが、コレは監督の狙いだったのだろうか?吐息と同様に発展していく中国の工場の煙もあり、ひたすら吸われる煙草の煙、その様なホワイトスモッグがまたシンボリックにフレームインされていた気もした。それから十九世紀の中国の街並みが映るのも良かった。近代化してない、昔ながらの時を保存してるかの様な場所…取り残された建物が並び聳え立つ空間、表を通れば活気に溢れ…裏を通れば騒音に満ちた人間同士のたわいも無い会話がなされていく。正に映画的虚構を感じさせない一本であり、現実のみをスケッチしたのである。そもそも中国の警察は公安、交通警、民警に三大別されてる。日本の警察庁にあたる警察行政の中央機関は公安部、所謂公安省で、全国三十一の一級行政区には公安庁が設けられてる。確か、都道府県に相当する。そんで、北京の場合には警視庁にあたる北京市公安庁のほかに、市全域を管轄する北京市公安局と十の区、郊外の八つの県にそれぞれ分局かあって、行政上は公安処の指導下におかれているそうだ(プレスによれば)。豆知事的に。

図書館通い始めました。
今作は北京警官日記のようなもの。
画面の構成が好きだったな。
丁度いい撮影の距離感。
このようなドタバタがあったことが容易に想像できた。
決してドキュメンタリーではないが、登場人物と共に当時の北京の風景が淡々と撮影され、まさしく人々の営みが見えてくる映画。
人民と国家を守っていく警察官の激務の様子には同情してしまうが、特に最後の方は強権を振りかざし、市民にあたってしまうようなストレスフルな場面の連続で、今の世界と何ら変わらないなと思ってしまう。
飼い犬が連れていかれる時の女の子の泣き顔が一番切なく、個人的名場面。

[2022年 187本目]
3.7
ニン・イン監督作品!

アジア・シネマ・アンソロジー②
飯岡幸子(撮影監督)セレクト

ニン・イン監督による警察の日常を観察、スケッチした作品(^^)

カメラワークが長回し、ロングショットと駆使し、ドラマティックな物語ではないのだけどシーンひとつひとつを飽きさせない。

文革の名残である監視管理、統治は市民のおばちゃん達にも根付いていて笑いの中にも寒気がする…

狂犬病を巡る警官達の攻防や、ストレス発散なのか、怒りを互いに叩きつける取り調べ室の緊張感が爆発💥する演出にヒヤヒヤした笑

汚らしい長屋のような街並みと遠くに立ち並ぶビル🏙の対比、自転車文化など当時の北京の街、空気感が伝わってくる作品でした(^^)

良か映画!

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