愛、友情、巨大資本に押し潰される社会的な脆弱性など「メロドラマ」が何重にも渦巻いている過酷さ。紛うことなき女性映画だし、周囲の人間がクズしかいないから三人が際立つのだが、『カリフォルニア・ドールズ』と同じ女性二人/男性一人の構図は客観的には友情よりも三角関係に見られてしまう。

映画史上トップクラスのクソガキが出てくるし、プレコード時代らしく検閲で切られそうな台詞は二人きりでも耳打ちで喋らせている。
祖母の豪邸、別れの日、最終的にガキが引っ張られていくシーンなど「階段」の高低を活かした撮影も妙にエモーショナル。

噂の二人に続き授業で鑑賞。

ヘイズコードの規制により
原作の同性愛描写を描けなかった
時に作られた噂の二人の前の作品。


噂の二人と比べるとやはり
話の重みが格段に違う。
表現の自由が許された今で
よかったと思えます。

リリアン・ヘルマンの戯曲を映画化した、名匠、ウィリアム・ワイラー監督による、
サスペンスタッチの【ドラマ】。

同監督による、同作新旧観比べ①/②


大学を卒業したカレン（マール・オベロン）とマーサ（ミリアム・ホプキンス）は、青年医師ジョー（ジョエル・マクリー）の協力を得て田舎に学校を建てる。
カレンとジョーが恋に落ち、マーサも二人を見守る。
だが、カレンから叱責を受けたことを逆恨みした不良娘が、マーサとジョーの不倫関係をでっち上げ、騒動を巻き起こす…。


👍👎 Superiority or Inferiority
・テンポが良く、無駄を削いだ展開
・主要キャラの提示
・キャラの性格描写が明白
・メインストーリーへの伏線の提示
・オールキャスト、子役の演技まで光る
・終盤が急ぎ足⤵︎
・ラストの女性3人が素晴らしいが、結末は逃げた⁈⤵︎
・ヘイズコードによる制約


🙆‍♂️🙅General review （help the chooser）
序盤は、
若干コミカルに描かれるが、マーサが問題児、メアリーの態度を正そうとした中盤からは、辛辣なムードになって行く。

その
本題へ向かう、3人の関係、生徒（メアリーとロザリー）の関係 が しっかり 伏線 としてお膳立てされている為、導入にスムーズ且つ説得力を生んでいる。

オールキャストが柄に合った 巧演 で観入るが、子役、特にメアリーとローズ役の2人が素晴らしい！

3人が、
真偽を確かめにメアリーの叔母、ウィルフォード夫人の元へ向かった際の 裁判さながら の完璧なやり取りに、
裁判パートは、最早、重複とばかりに端折られ、判決のみが下される、、

終盤の
カレンとジョーの会話は 重要 だ。
ジョーのある一言で、カレンは疑心暗鬼に陥る。

そのまま
悲劇で終えたらインパクト有ったが、原作はどうなのか⁈若干綺麗（テーマぼやけ）に締められている。

アクセントの
ように飛び込んでくる、マーサの叔母、モーターは終始ウザがられる存在だが、終盤では活躍⁈重要な方向転換のきっかけ/クライマックスに貢献している。
↓
エンディングの
印象で、本作はラヴスト、或いはラヴスト要素含んだヒューマン・ドラマと捉えられるだろう。
マーサ、カレン、ウィルフォード夫人が立派！

マッツの
悲劇、【偽りなき者】の 元ネタ と言っても良いだろう。


ウィリアム監督は、
ヘイズコードで描けずの鬱憤を25年後に 執念のセルフリメイク でぶつける‼︎

• #Kマイコレ
• #ウィリアム監督開拓