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恐怖の足跡 ビギニング
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『恐怖の足跡 ビギニング』に投稿された感想・評価

腕
3.3
親殺しの悪夢

マジで照明の演出がヤバすぎる。
照明知識のない一般人が観てるだけでこの衝撃だから、
映像作品作ってる人は度肝抜かれると思う。

ほぼサイレントだけど、悪夢を映像化したような禍々しさが最高。
この短さでこの視覚的な満足度は1億点あげちゃう。

この監督もっと作品撮ってほしかったなぁ。秀才よマジで

“アメリカ初のフロイト主義映画”と称される悪夢的アート・ホラー。2000年のDVD発売により再評価が一気に高まったカルト作。主演女優が実際に見た夢を、台詞無しのフィルムノワール演出で映画化。原題「Dementia(認知症)」。※邦題は2008年に日本語版DVDを発売したWHDジャパンが独自に付けたもので「恐怖の足跡」(1962)とは無関係。

監督は映画館チェーン社長の子息で筋金入りの映画マニアだったジョン・パーカー。撮影は「プラン9・フロム・アウター・スペース」(1959)などエド・ウッド監督の常連ウィリアム・C・トンプソン。音楽は「バレエ・メカニック」(1926)で知られる前衛音楽家ジョージ・アンタイル。

うらぶれたホテルの一室。眠っていた女が“霧の海岸を一人で歩いている”という悪夢から醒める。不安に駆られたのか彼女は飛び出しナイフを懐に入れて外出する。ホテルの前では小人が新聞を売っていた。「謎の刺殺事件」という見出しを見て思わず笑みを浮かべる彼女。絡んできた酔っ払いは警察に捕まり滅多打ちにされた。その様子を見て彼女は笑いが止まらない。ポン引きに誘われ、太った大富豪のリムジンに乗った彼女は、幼い頃の忌まわしい記憶を思い出す。。。

凄く面白かった。“夢”の再現をドイツ表現主義的なノワール映像で非常に巧く仕上げている。デヴィッド・リンチ監督も“夢”を映画に取り入れていたが、“夢”らしさは本作の方が上だと思う。それでいて、初期ブニュエル監督のようなシュール・リアリズム芸術の難解さに陥ることなく、エンターテイメントとして成立しているのが素晴らしい。

つげ義春が自分の見た夢を漫画化した「ねじ式」(1968)とよく似ていた。これほど似ている映画は他に思い当たらない。一人で海を歩くシーン。町を歩いて次々に他人と出会いながら脈絡なく話が進んでいく感覚。自身の動機なく行動する不条理。自分の影が巨人になっていく恐怖。つげ義春は本作を観たことがあっただろうか。

本作の内容は、監督したジョン・パーカーの秘書エイドリアン・バレットが見た“夢”を聞き取ったもので、バレット本人に主演させている。“夢”に忠実であればあるほど、フロイトやユングが『夢分析』で説くように人間の深層心理が表出するはずだ。

素人ながら自分なりに見立てれば、本作からは男性への不信が全般的に滲み出していて、その原因は両親にあったように読み取れる。その不信感は殺意を伴う程だが、現実では許されることではなく徹底的に本音を押し殺している。

細かいデティールも興味深い。ホテルを出るときに見かけた子供、墓場で再現される両親との過去、大きなロビーの悲しげな掃除婦、死体に集まっていた黒い顔の野次馬など、ぜひ精神科医の分析を聞いてみたいところだ。

撮影は陰影を効かせたドイツ表現主義的なもので、セリフなしのオーバーアクションはサイレント映画的。さらにカメラワークと編集はフィルム・ノワール的で、追跡してくる車からの逃走シーン、スポットライトの使用などはかなり完成度が高い。終盤で周囲を囲まれ追いつめられるシーンはフリッツ・ラング監督の「M」(1931)を連想した。

ジョージ・アンタイル作曲のマーニ・ニクソンが歌う劇伴も映画にマッチしていて好み。シナリオ、演出、撮影、ロケーションどれも好みで偏愛の一本になった。本作がジョン・パーカー監督の唯一の作品なのは残念。


※本作のロケ地:ロサンゼルス
①メインの町はヴェニス地区。ちなみに3年後の「黒い罠」(1958:オーソン・ウエルズ監督)も同じ場所でロケしている。
②巨大なロビーはウェストレイク地区のパーク・プラザ・ホテル。後に「ブレードランナー」(1982)をはじめ多くの映画でロケ。

※MEMO 冒頭に表示される字幕
「芸術は感情を伝達するための媒体である」 プレストン・スタージェス※脚本家
~これからご覧いただく映画は、新しい映画技法の実験です。本作には一切の台詞がありません。カメラという媒体を通して、一人の人物の思考、感情、そして経験を、心の目を通して伝えようと試みています。
~本作に違和感を感じる方々へ……物語を追うのではなく、そのムードに従って鑑賞されることをお勧めいたします。
3.8
似たような内容だからという適当な理由で邦題ではまるで『恐怖の足音』の起源みたいなタイトルになっているが、実際は別物の作品。

主人公の女性が悪夢のような狂気の世界を彷徨い歩いていくというストーリー、台詞はほとんどなく物語も情報が断片的にしか判別できないのでこちらが想像するしかない。ただ女性が抱く男性の性的な圧力や視点、暴力に対する嫌悪感が随所で登場しておりそれが他の恐怖映画とは一線を画する内容にしている。

中盤の亡き父と母との墓場での再会からの、死者と生者による再現ドラマがあまにも酷い主人公の境遇が伝わってきて胸くそが悪くなる。そんな彼女が父親そっくりの刑事に付きまとわれ、狂気に取り憑かれて殺人という行為でしか男性から脱け出せなくなっていく流れが辛い。でも彼女は変なところで突然笑ったり、常軌を逸した表情をしたりと冒頭からその兆候はあった。

殺人行為をして逃げるなかでの、夢なのか現実なのか主人公も観客もどんどん判断できなくなる後半がヤバい。酒場での死者も客も男性がみな主人公を嘲笑い襲いかかっていくシーンは普通のホラーにはない生理的な怖さがある。シャープな闇が効いた映像も都会の悪夢のようなドラマに合っていた。

ラストはあるアイテムを通して壊れてしまったあるいは男性社会の束縛から逃れられなかった人間の戻れない悲痛な心境が、あれを重要なアイテムにしてしまうセンスはリンチっぽさも。

初めて来た街の路地裏をさ迷っているような不安感と恐怖がのし掛かるシーンも印象的、でもただ単に酒をすすめてきたホームレスに執拗な暴力を振るう刑事がもっと怖い。

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