いの

イカリエ-XB1のいののレビュー・感想・評価

イカリエ-XB1(1963年製作の映画)
5.0
ついに観た!ようやっと観られた!『2001年宇宙の旅』の5年前、1963年制作。チェコスロヴァキア産。


モノクロの画がめっっっっちゃCOOOOOL!これはモノクロでなければ!そうでなければ、チープになっちゃっただろうと思う。陰影の美しさ。ありとあらゆるものの、デザインの美しさ。宇宙船イカリエ‐XB1の船内の美しさ(わたしは、『月に囚われた男』が今作にいかに影響を受けただろうかを夢想した)。大好きなダーク・スターもここと繋がっていたのね。今までなんもしらなくてごめん。


1963年。それはケネディ大統領が暗殺された年だ。冷戦下での宇宙船開発競争が激化していた時代でもある。ライカを乗せたスプートニク2号が地球軌道に到達したのが1957年。そして、アポロ11号が人類史上初の月面着陸に成功したのが1969年。そんな時代に、チェコスロヴァキアで、こんなにも先進的な映画が作られていたことに、驚嘆する。2163年に宇宙船イカリエ‐XB1は、アルファ・ケンタウリ系へと向かうという設定だけど、ここに、20世紀の核開発競争への警戒を込める。船内はまるで理想を目指したコミューンのようでもある。そして理想を目指したコミューンというものはたいてい -


示唆に富み、思慮深く、慎み深く存在している映画。映画観ても、口あけてぽかんとしていただけで、まだまだわかんないこといっぱいある!これは難解でも何回でも観たい!即買い決定映画の金字塔!




*フィルマのあらすじの長さも別格w
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