列車強盗で30年刑務所に居たコンビが出所するも世の中の変化についてけず再び列車強盗を計画するカーク・ダグラスとバート・ランカスターという「OK牧場の決斗」の二人主演のアクションコメディドラマ。

馴染みのバーはゲイバーに変わり、養老院ではまずそうな健康食が提供される。まだ老人じゃないと気持ちや肉体は若いつもりだが仕事ではこき使われ若者に合わせるのも精一杯という、「ショーシャンクの空に」の老人ブルックスにも相通じるような出所後問題をコミカルに描いているのが今作の特徴。

イメージよりはアクションもすば抜けた笑いも少なく、カークの方にはジムの若いインストラクターの女性がすぐ好意を抱いてくるというジジイドリームが不自然で気になりましたが、彼らに憧れを抱いているダナ・カーヴィ演じる保護観察官、かつて二人を捕まえたチャールズ・ダーニング演じる刑事、二人を殺す機会を30年も待っていたイーライ・ウォラック演じる殺し屋等個性豊かなキャラが数多く登場し、終盤の列車強盗では規律に縛られていた保護観察官は殻を破り、年下のインテリ上司達とはウマが合わず現場仕事から遠ざかっていた刑事は活力を取り戻すというサブプロットが充実。

酔い潰れたバートをカークが部屋まで抱きかかえて連れて帰り、翌日記憶が無いカークに「昨日一人で帰っていっただろう。こっちは今来たところだ」と嘘をつく所のさり気無い優しさが印象的。

クラブのシーンでは初期の変わったメイクのレッド・ホット・チリ・ペッパーズが登場し今となっては貴重映像かも。バート・バカラック作曲の主題歌「They Don't Make Them Like They Used To」を歌うのはカントリー界の大御所ケニー・ロジャース。

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